明日天気になぁれ。 (ページ4)

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Three ページ4

「名前、だと？」

「はい。いつまで経っても赤子呼びでは、意思疎通がより不可能に近いものになってしまうと思われます」

私は赤子が寝静まったころに、ガノンドロフ様の元を訪ねた。

「名前、ねぇ…」

「ギラヒムも考えろ」

「わかっている。やはり、このギラヒム様の名前を文字って"ギラ"と名付けては？」

「ネーミングセンスが壊滅的だ…」

「うるさいぞザント！！」

ギラヒムに名付け親になってもらうのはやめよう。

赤子に同情する。

「そもそも、あの赤子は小娘だぞ」

「「…え」」

「見てわからぬか」

「も、申し訳ございませぬ…」

「人間の赤子を見る機会が無くて、ですね…」

ガノンドロフ様はゲルド族。

つまり、人間である。

女ばかりの元に生まれた男だ。

女の顔は、見てわかる、ということなのだろうか。

「…ネル」

「なんと？」

ガノンドロフ様は赤子に近づき、こう言った」

「ネル、と名付けよう。雑な名前だとトライフォースの精からトライフォースを取り上げられそうだ」

ネル。

随分美しい響きだった。

「なんと美しい名前…！赤子もきっと、さぞお慶びになるでしょう」

お前に関しては思ってもいないだろう。

「では、引き続き世話を頼む」

そうして、いよいよネルの育成計画が始まったのであった。