明日天気になぁれ。 (ページ17)

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Sixteen(※表現注意) ページ17

ザントside
ネルを送り届けた後、私は部屋に一人佇んでいた。

ネルに触れたこの腕を見つめた。

「あぁ…」

なんて美しい女だろう。

ネルだけが私を認めてくれる。

"ザント様"と私を慕ってくれる。

私にだって肉欲はある。

日に日に育っていくネルを見て、良からぬ想像をしてしまった時もあった。

もし、私が影の王になれていたのなら…。

今すぐにでも王女にして、子供を授かりたい。

歳に相応しくない色気をもつネルは、本当に憎らしい。

私は気づいている。

あのギラヒムでさえ、彼女の魅力に魅了されていることに。

彼女は私に…いいや、私達に寄せられたことのなかった対応をした。

言葉で、その声で私達に近づく。

私の思いも知らないで軽率に。

今すぐに閉じ込めて、私という"男"がどういうものなのか教えてやりたい。

その時、きっとネルは言う。

そんな人ではなかったはず、と。

しかし、私はそこでネルを絶対服従させるのだ。

これがお前の見てきた主人である、と。

いつしかミドナに言った言葉。

"お前が、欲しい____"

あの時以上にお前を欲している。

そんな私の思いは、いつまで我慢すれば良い？

お前が神になってしまう時か？

…その前に、絶対に私のものにする。

きっと我が主も許してくださるだろう。

その時をゆっくりと、楽しみにしておこう____。