過去編17_HS ページ1
Aが怪我をしてから抜糸まで、俺はなるべく彼女の側にいるようにしていた。
今日の病院までもそうだし、宿舎で過ごしている時も、時々事務所に行ってPDニムと話し合いをしている時も、着いて行って終わるまで待っていた。
一緒にいる時は、今日の空の色はどうだとか、行ってみたい他所の国のこととか、そんな他愛もない話をして。
彼女はPDニムと2人で活動休止に向けて調整しているんだと思い込んでいた。
「防弾少年団を脱退させてください」
だからその言葉を聞いた時、何かの間違いだと思った。
活動休止、を言い間違えたんだよね？そうだよね？
そう言おうとして、彼女を見て、そのまっすぐな目に何も言えなくなった。
「やっぱり男性グループに女1人は、みんなに迷惑かけるだけです」
NM「その事だけど、誰もAのことで迷惑だなんて思ったこと何もないし、一度もないよ」
TH「A、辞めないで」
JM「Aがいなくなったら、これから先辛いことがあったらどうやって乗り越えていけばいいの」
JK「Aは絶対にこのグループに必要だよ」
YG「何も脱退することはないんじゃないか？まだ、他の可能性を俺らと話し合ってないだろ」
JN「そうだよ、そんな1人で抱え込んで相談なしに決めちゃうなんて寂しいことしないで」
メンバーは口々に言った。
でも、俺は何も言えなかった。
Aが辞めるなんて、ありえない。そんなことは自分の選択肢にない。
その先、メンバーが何を言ったかは正確には覚えていない。
6人の必死な説得とマネヒョンの仲介で、とにかく今決めるのは間違っているからもう一度話し合おう、ということになった。らしい。
約3時間に及ぶAの説得。
俺はただただぼーっと聞いていた。
こんな時こそ希望の出番だろ！なんて誰かに突っ込まれるかとも思ったけど、誰にも何も言われなかった。
「…わかりました。少し、考えさせてください」
脱退せずに休止したらいい。
日本に帰って少し休んでから戻って来ればいい。
宿舎から出なくてもいい。
僕たちがAが良い環境で過ごせるようにするから。
Aが必要だ。
そんな感動的な言葉は、自分の口から出る前に他の誰かの口から出た。
何も言えない俺は、ただ隣に座るAにいかないで、と念を送ることぐらいしか出来なかった。
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クロ(プロフ) - あああさん» コメントありがとうございます！イチャイチャが書き足りないのでいつか書けたらと思っております…！ (2022年2月8日 19時) (
レス) id: 40ccbc89c0 (このIDを非表示/違反報告)
あああ(プロフ) - すごくキュンキュンしたり、読みながらニヤニヤしてたりしてました笑もし番外編を作る予定がありましたら、また読みたいなと思います！ (2022年2月7日 2時) (レス) @page50 id: 6326bb1af0 (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - soraさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます…！ (2021年10月19日 13時) (レス) id: 40ccbc89c0 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 始めまして！最近ホビペンになりまして、主様の投稿を見ているとキュンキュンします♡いつも応援してます！ (2021年10月18日 22時) (レス) @page25 id: 4fa3e92ebc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロ | 作成日時：2021年9月18日 11時
