ＯＮＬＹ［HS］ (ページ9)

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JM「A、着いたよ。起きて」

ジミンオッパに優しく起こされ、目を開けるとすでにスタジオの駐車場にいた。
はい、と出された手を取って、車を降りる。
あれ、カバン…は、ジミンオッパが持ってくれてる。
出迎えてくれたスタッフさんに挨拶をして、オッパに手を引かれながら控室まで歩く。

JM「よく寝た？」

「はい。顔、浮腫んでませんか？」

JM「大丈夫大丈夫。Aはいつも可愛いよ」

そういう言葉を期待してたわけじゃないんだけど。

JN「A、車で寝てたの？やっぱり早く起きすぎたんじゃない？」

NM「体調は大丈夫？」

別の車から合流したオッパ達が口々にいう。

「大丈夫ですよ、オッパ達は心配しすぎです。車の中でちょっとうとうとしただけです」

大袈裟だなぁって笑い飛ばす私と、それでもなお心配そうにこちらを見るオッパ達。
ユンギオッパまで。そんな微妙な距離からこちらを伺わないでください。

スッと隣に入ってきたのはグガ。
私の手に指を滑り込ませて、ぎゅっと握った。

JK「大丈夫じゃなかったらすぐ言って。」

「グク…」

ああ、あんなに可愛かったチョンジョングクが…
こんなにも頼もしくなっちゃって…

JK「…声に出さずバカにするのやめて」

「してないよ、母性本能がくすぐられてるだけで」

JK「別にくすぐってないんだけど」

そういうとこなんだけどなぁ。
グクは拗ねたようにそっぽを向いてしまったけれど。
彼がどれだけ私を心配してくれているかは、控え室に着いても私から離れようとしない様子で痛いほどわかる。

「私、メイク行ってくるね」

メイクに着替えにヘアセットに一番時間のかかる私は誰よりも早くメイクを始める。
わかった、と名残惜しそうに手を離したジョングクに微笑みかけて、メイクに向かった。