ＯＮＬＹ［HS］ (ページ39)

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久々のオフに、午前中は掃除でもして午後は買い物に出かけようと思っていたところ、Aがお昼を作りましょうか、と声をかけにきてくれた。

手伝うと言ったが大丈夫、と断られてしまったので、邪魔をしないよう自分の部屋に留まった。
掃除に夢中になっているといい匂いがしてきて、そろそろ完成かな、と部屋から出た瞬間、何かが割れる大きな音が聞こえた。

びっくりしてキッチンの方へ走って行くと、床に散らばった話れたお皿と、立ち尽くすA。

HS「A！？大丈夫！？」

「ご、ごめんなさい…」

HS「怪我は？って足が…」

スリッパも靴下も何も履いていなかった彼女の足は血だらけだった。

「ごめんなさい、どうしよう…ど、どうしよう」

HS「A、大丈夫だから、歩かないで」

急いでAを抱えてダイニングの方へ連れて行く。
一度火を確認しにキッチンへ行き、洗濯物からタオルを掴んでAの元へ戻ると、彼女は涙をボロボロこぼしていた。

HS「足、痛い？大丈夫？」

足を拭いてやるが、一箇所、大きめの欠片が皮膚に食い込んでいるのに気づいた。
破片が刺さっているおかげか出血はしていないが、これを無闇に抜けば違う部分が傷つくかもしれない。

パニックで今にも立ち上がりそうなAの手を握って宥めながら、マネヒョンに電話をかける。

「やだ…電話、マネオッパですか」

HS「ん？そうだけど…」

「捨てられますか！？私、捨てられますか！？捨てないで、お願い！大丈夫だから、私、対等に活動できますから…迷惑かけませんから…」

Aはうわごとのように呟きながら、マネヒョンに電話をかけているケータイを取り上げようとしてくる。

HS「なんでそんなこと言うの。捨てない、捨てないよ。でも病院に行かなきゃ。」

落ち着かせようとしても、嫌だ、ごめんなさい、と繰り返すばかり。
Aの肩を抱きながら、何がこんなにも彼女を追い詰めているのか分からなかった。