ＯＮＬＹ［HS］ (ページ20)

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“ ”…英語

NM "Aが女の子だったって、知らなかった"

英語で話始めた2人。英語が得意なわけではない俺は、ただその場に俯いて黙っていることしかできなかった。

"えっと…実は、みんな分かっているものだと思ってたの"

NM "どういうこと？"

"知らなかったの、みんなが私のこと男だと思ってるって"

NM "言ってくれれば良かったのに"

"だから…知らなかったって言ってるでしょ！"

そう声を荒げたAに驚いた。

"一人で言葉も分からず韓国に来て、ダンスも歌もレッスンについて行くので必死で、誰にも相談できないし。周りに気を遣う余裕なんてなかったの。…ごめんなさい"

NM "いや、こちらこそごめん…"

Aがこんなに自己主張する子だとは知らなかった。
おとなしい子だと思い込んでいたけれど、言葉が分からずコミュニケーションが取れなかったのだろう。
たしかに、ナムジュンとはよく話をしていたときに英語のわからない自分がその会話に混ざることはなかったことを思い出した。

HS「A、ごめんね」

「えっ」

HS「気づいてあげられなくて、ごめん」

ナムジュンだっていつもAの側にいたわけじゃない。
異国の地で言葉も通じず、それに加えて過酷な練習の中、Aが感じていた孤独はどれだけのものだっただろう。
何を話していたか理解はできなかったけど、これからは彼女に側で、助けになりたいと思った。

HS「これからは困ったらなんでも俺に言って。助けになるから」

隣でナムジュンが英語で何か言うと、彼女は 감사합니다(ありがとうございます)、と笑った。
それが、俺が初めて見た彼女の心からの笑顔だった。