ＯＮＬＹ［HS］

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スタジオでAと別れてから、どことなくメンバーのテンションが低くなった気がする。

JN「やっぱりAがいないと寂しいな」

NM「久々の家族との再会なんですから、心置きなく楽しませてあげましょうよ」

JM「ホビヒョン、Aからなんか返信来ました？」

HS「ん？どうかな」

メッセージを開いてみると、そこには一枚の画像と一件のメッセージ。

”お姉ちゃんにオッパがおめでとうって言ってたって伝えたら、とても喜んでました”

添えられていたのはAの姉と思しき女性と、1歳くらいの男の子。
甥っ子が生まれたと日本に来る前におもちゃを買い込んでいたから、きっとこの子が甥っ子だろう。

JM「これ、Aのお姉さん？」

HS「みたいだね」

JN「すっごい美人じゃない？」

TH「見せて見せて」

テヒョンが言い出すと、メンバー全員が、見せてとスマホを奪い合う。
確かに、すごく美人だ。が、当たり前だがAも劣らず美人だ。

YG「これはAが自己肯定感が低いのも頷けるな」

JK「？何でですか？」

YG「なんでって、こんなに美人な人がお姉さんだったら、少しは劣等感が生まれるだろ。本人が気づいてなくても。」

JK「Aの方が可愛いと思うけどな〜」

NM「確かに、お姉さんは美人で、Aは可愛らしいって感じだね」

ジンヒョンからスマホを受け取り、もう一度画面に視線を落とした。
そういえば、お姉さんはダンスが苦手だからお母さんが履歴書を送らなかったらしい、とAがいつかに言っていた事を思い出した。

「劣等感」。ユンギヒョンの言葉が嫌にしっくりきた。
確かにAはよくいえば謙虚、言い換えればユンギヒョンの言う通り自己肯定感が低い。
最近では低すぎる、と思うことは少なくなったが、デビュー当時からあのA脱退事件ぐらいまではもっと自信を持った方がいいと思うことも少なくなかった。

特にダンスに執着とも言えるようなこだわりを持っているのは、もしかしたらその「劣等感」が理由なのかもしれない、と練習生当時のAを思い出していた。

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