大きな小人の恋 4【HQ!!】[星海光来] (ページ12)

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鳥、出会う。ページ12

『おーっとここで烏野、日向選手立ち上がれない！どうしたんでしょうか？』

そんな放送の中で光来を見る。
会場はざわついている。

やっぱり。誰よりも日向くんを見つめる大きな瞳。

…ずるい。ずるいよ日向くん。

「…私のなのに…(ボソッ)」

理「？なんかいった？」

「いやっ、なんも！！」

あ、焦った！！え、何思ってんの私！！！
図々しい！！！！

『日向選手、発熱のため途中退場のようです。』

そんなアナウンスが耳に流れてくる。
え、発熱。

そう思って見れば確かにふらふらとしているし顔も赤い。

人一倍動いてるから汗ダラダラなのもそのせいだと思っていた。

理「わ、途中退場か〜…可哀想だね。」
「…うん」

星「日向翔陽！！俺は！お前を待っている！！」

会場に響いた光来の声。
ずるい。ずるいずるいずるい！！！！！

思っても仕方の無いこととわかっているのに黒いモヤが募って行く。

ポロ、と涙が溢れた。
これは一体なんの涙？

理「！？ど、どしたのA！？」

「ごめっ、ごめんっ、、、ちょっと、顔、洗ってくる！」

それだけ言って席を立つ。
こんな感情で試合を見ていられない。

トイレをめざして下へ続く階段を降りていると日向くんが見えた。