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りょうサイド



もう夜も更けた。

そろそろAは新幹線に乗ったかな。

そろそろとしみつは家に帰ったかな。


お互いに奥手で鈍感だから、手のかかる二人だから。
きっとまたウブに終わってるんだろうな。

そんなことを思いながらベッドに入ろうと思った。


____ピンポーン


そんな俺を引き止めたのは、チャイムの音。



りょう「あれ、としみつ?」

としみつ「ただいま」

りょう「ちょいちょいちょい」



ドアを開けると、覗いていたとしみつの顔。

妙に優しくて、少しほころんでる。

きっと新幹線まで送り届けたであろうとしみつは、何も言わずに、家に我が家のように乗り込んで来た。


としみつ「ん?」

りょう「いやいや、また泊まる気?」

としみつ「そりゃね」


そう言ったとしみつの顔はやっぱりどこかニヤけてる。

…もしかして




りょう「彼女できたとか言わないよね?」


としみつ「…彼女できたわ」


りょう「言った」


としみつ「うん」



やっぱりか。と思った。

案外早い親友と幼馴染みのカップルの誕生に、嬉しさともどかしさと複雑な気持ち。

いや、嬉しさの方がでかい。



りょう「相手は?笑」

としみつ「うぜえ笑」

りょう「ねーねー教えて」

としみつ「…A」



ええ、いつの間に呼び捨てになってる!
と思ったけど、そこを触れたら照れてぶたれるので、黙っておくことにした。


にしても、としみつの惚気具合が半端ない。

恐らくAのセンスであろうくまのぬいぐるみを抱きしめたまま、ぼーっとその場に座ったままのとしみつ。


りょう「楽しかったんだ、デート」

としみつ「まぁ」

りょう「デレすぎ笑」

としみつ「るせ」



こんなにデレデレでニタニタのとしみつ見たことがない。

心の底から幸せなんだろうなって伝わってきた。

もういいよってぐらい。



としみつ「来月東京行く予定あったよね」

りょう「あったね。雑誌の取材だっけ」

としみつ「それまで頑張ろ」



この姿をAに見せてあげたい笑

こんなとしくんレア中のレア。本当に驚きが隠せない。

前向きにお仕事するとしくんなんて初めて見た。


でもまあそんなこと言ってる間にとしみつは、ぬいぐるみを抱いたままそのソファの上に寝転んでしまったけど。

疲れてたんだなって。

そして俺はそのあまりに無防備で見たことないとしみつの姿が、可愛いから思わず隠し撮り。

速攻LINEでAに送ったことは、俺とAだけの秘密ということにしよう。

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なな(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます…!泣きました。 (2018年8月17日 22時) (レス) id: 21460c7daa (このIDを非表示/違反報告)
カリン - めっちゃドキドキしました (2017年12月25日 16時) (レス) id: 85ef3d3396 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーもも(プロフ) - 初めまして!!…なんかもう、ドキドキが止まりませんでした(´;ω;`) (2017年9月19日 20時) (レス) id: b5c457861f (このIDを非表示/違反報告)
MONO(プロフ) - 百恵さん» ありがとうございます(*^_^*)シーズン2でもお待ちしております! (2017年8月16日 17時) (レス) id: 8a5be1dd18 (このIDを非表示/違反報告)
百恵(プロフ) - 今までみた作品の中で1番好きです!最高でした!! (2017年8月16日 14時) (レス) id: 322469ddfa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:MONO | 作成日時:2017年5月5日 19時

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