彼氏が乙女心を知らないのだが【松田陣平】

｀．44 ページ45

．



side 松田陣平




夜、1人考え事をしていると、Aから電話がかかってくる




しかし、電話に出たのは




美和子「 松田くん？Aちゃん酔っ潰れて、眠っちゃって、悪いんだけど……迎えに来てくれない？」




陣平「 どこの店だ 」




酔い潰れる程飲むなんて、滅多にねぇのに……何かあったのか？




とりあえず、車を出して言われた店に向かう




美和子「 松田くん、こっちこっち 」




呼ばれた方に行くと、そこには机に突っ伏して眠るAの姿があった




陣平「 おい起きろ 」




揺すって起こしても起きる気配はない




陣平「 ったく…… 」




俺はAを抱えながら店を出た。車に乗せると、Aは目を覚ます。




『 あれ……陣平だ…… 』




陣平「 ったく、どんだけ飲んだんだよ 」




『 覚えてない……それより、キスしたい… 』




なんて言って、俺の首に腕を回してキスをしてくる。Aがこんなになるまで飲むって、相当だな……




Aの唇が離れた瞬間、パッとAの腕を離す




『 …………やっぱり私じゃ嫌なの…？』




なんて突然言って泣き出す




陣平「 急にどうしたんだよ… 」




『 だって……最近帰るの早いし、家入れてくれないし……こっち心配になるじゃん…！』




陣平「 それは…… 」




『 だから飲んで忘れないとやってられなかったの！』




陣平「 あん時も言ったが、俺はA以外の奴とか考えられねぇんだよ。だから自信持て。まだAに言いてぇことがあんだよ………って」




言い終わった時には、またAは眠っていた




陣平「 …………悪ぃ、こんな不器用で 」

＊．45→←＊．43

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す