タレ目ウツボと小さなサメ

28話 ページ35

「じゃあA、魔法薬貰いに行ってくるからね」


『うん。行ってらっしゃい』









魔法薬を貰いにクルーウェル先生のところにいった3人




一気に静かになる









『(今日でこの姿とはお別れか)』






やっと、やっと元に戻って泳げる。


フロイドにちゃんとした姿を見せれる。



何年も待ち続けていた日がいよいよ今日来たのだ。








ｶﾞﾁｬ









『あれ？フロイドはやかった、ね？』








中に入ってきたのはフロイドではなく







「あぁ、Aさん。お元気です？」


『オーガ、くん』






いつもと雰囲気の違うオーガくんだった。







『ど、どうしたの…？ここ、今日は立ち入り禁止の、はず』


「立ち入り禁止？あぁ…そんなこと言ってましたねぇ」







目に光がなく顔に影がかかっており、怖く感じる








『なんで、入ってきてるの…？はやく、出てって』


「なんで？なんでって…そりゃあ」







僕が貴方を元に戻すからですよ






『は…？』





ニタニタと笑うオーガくん。


なんで、フロイドじゃないの…？





「ふふ、なんでって顔してますねぇ…だってほらぁ、ここに魔法薬はありますもん」





アズールくんや先生達が作ってくれた魔法薬を私にみせた。




『なぜあなたがそれを、持ってるの？』


「それは盗んできたから、ですかねぇ」


『盗んだってそれは私がｯ』


「知ってますよ？元に戻るためでしょ？でもねぇ、僕はフロイドに戻されると困るんですよ」


『はぁ？なん、で』


「だって、僕の計画が崩れてしまう」




ケロッとして答える。計画？




『計画って』


「稚魚の時から立てていた計画さ」


『それに、私が関係あるの？』


「あるに決まってる！…この続きは水の中でしよう」


『わ、ちょ、離して！！！』








彼は私を抱えラウンジの水槽の中に飛び込んだ

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