タレ目ウツボと小さなサメ

10話 ページ15

______「ジェイド何してんのぉ？」









フロイドがジェイドさんに肩を組みながら覗き込んできた。









『ふ、フロイドぉ…』


「んーって、A泣いてるじゃん！ジェイドいじめたのぉ？？？」


「僕は自己紹介しただけなんですけどねぇ」


「…その陰気臭い笑いばれたんじゃね？」


「おや、酷いですね」









悲しいですしくしく、と目元を抑えた。



……その行動すら怪しいんだが









「ジェイド引かれてんじゃん。ウケる」


「うけられたくないですね。しかし、そんなに警戒されてるとは」









そう言ってまた覗き込んでくる。

ﾋｪやめてぇ、怖いのよその目…









「ジェイドそろそろ虐めないであげてよ。ほら向こう行って！オレAと話すから」


「わかりましたよ。アズールが帰って来ても入らないようにしておきます」


「まじ？さっすがジェイド！」









「ではまたお話しましょうね」









ジェイドさんは水槽をひとなでしてどこかへ消えて行った。









「A大丈夫？」


『ふ、フロイドぉ…あの人目が怖い…』


「目ぇ？アハ♪ジェイドの目が怖いって、やっぱAおもしれーや！」


『おもしろいって…』






ケラケラと私を見ながら笑う。





「Aなら言ってもいっか」


『？、なにを？』


「ジェイドの目が怖いって言ってたでしょー？あれ正解だよ」


『えっ？？』


「ジェイドのユニーク魔法は目を見ないと使えないからねぇ」


『そうだったんだ…』









つまり私の警戒は正しかったのか…









とりあえず安心できたので誰かが来るまでフロイドと話を続けた。

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