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智洋side
しげから受け取った鍵で家に入る。
智洋「おじゃましまーす」
部屋は相変わらず綺麗でAちゃんは凄いんやな〜って思った。
しげとAちゃんは中学生のときに両親を交通事故で亡くした。
俺は中１の頃にしげと仲良くなり頻繁に家に遊びに行っていた。
そしてそこでAちゃんとは仲良くなった。
両親が亡くなったと聞いた時
Aちゃんはホンマに悲しくって辛くって泣いても泣いても涙は枯れることなくずっと泣いていた。
しげやってホンマは泣きたいはずやのに「俺はお兄ちゃんなんやからしっかりせなアカン」って言ってAちゃんの前では1回も泣かなかった。
やけど、俺は知ってるで？
Aちゃんに見えないところで泣いてたことを
それにしげは受験生だったこともあり、いろいろ精神的にもキツかったんやと思う
しげはその日から受験するかさえも迷っていた。
やっぱりお金のことは心配やし、そもそもひとりのバイトだけでふたり学校に通うことは出来るのかとかたくさん悩んだと思う。
先生にもたくさん相談してた。
結局選んだのは成績で奨学金制度を貰えるくらいになって、補助金で通うことだった。
しげはそれから今まで志望していた学校やなくて、バイトが出来る高校に志望変更をした。
元々俺はどこでも良かった人間やったから、俺も志望校をしげと同じにした。
俺はみんなから良く"オカン"て言われる。
だから俺はこのふたりのオカンみたいな存在になりたいと思った。
ずっと家にいることは出来ひんけど、出来る限りふたりのために尽くしたいと思った。
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作者名：えぬ。 | 作成日時：2018年3月9日 23時
