ティラノな王子様3

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文化祭当日



いつもバッチリメイクをしている女子は更にメイクに磨きがかかっている





周りはお祭り騒ぎで皆すごく楽しそう





でも私は平野君から避ける事で頭がいっぱいだ


朝だって準備があるからと言って早めに学校に行きなんとか2人っきりは避けた





ここからどうするかが一番重要で


平野君も私も永瀬君もシフトが朝に入っているから、自由時間が始まる時間も同じなわけでそこをどう平野君に気付かれずに永瀬君と抜け出すか……







廉「おいおいおいジュース零れてる！！」



『え？あっ、やば！』







自分がジュースをグラスに注いでる事も忘れていて机とグラスはベトベトになっていた





廉「もー、こっちは俺が拭いとくからこれ4番テーブルに持って行って」


『ごめん…ありがとう』







永瀬君からケーキが乗っているおぼんを受け取ると4番テーブルまで慎重に歩く








『お待たせしました
ケーキセットでございますッ…って海人じゃん
来てるなんて知らなかったよ』


海人「なんだ姉ちゃんかよ
由紀さんは？」


『なんだって失礼な！』







持ってくる人が由紀ちゃんだと思っていた海人はあからさまに嫌な顔をする


しかし、由紀ちゃんが海人の名前を呼ぶとさっきの顔が嘘みたいに笑顔になる








由紀「あっ、海人君！！」


海人「由紀さん！」


由紀「まだもうちょっと時間あるよ？」


海人「いいんです！由紀さんの働いてる所見とくんで」


由紀「もーう海人君ったら
じゃあシフトが終わるまで待っててね」









由紀ちゃんは語尾にハートがついてるんじゃないかってぐらい甘い声で話すと


海人もまんざらでもない顔で「はーい」と答える

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