22 ページ22
平野君と教室に入ると、またあの静寂な教室へと変わる
私の後ろにへばりついている平野君をチラッとみると、威嚇している大型犬みたいに皆を睨んでいる
本まで買って、さっきの意気込みはどこに行ったんだよ
そして机に座るやいなや、友達が100人出来る方法の本をまた読み始める
そんな平野君を何分か見ていると、いきなり「よし！」と言って椅子から立ち上がった
すると、そのままの足で近くにいる男子生徒集団の輪の中に入っていった
いきなりの事すぎて、男子生徒達もすごくびっくりしている
紫耀「お前その髪の毛かっこいいな！！」
何を言い出すかと思えば、まさかの褒め言葉
「あ、ありがとう…」
紫耀「その携帯も最新のやつじゃん！
それ今俺すっげぇー欲しいんだよな」
「そうなんだ……」
紫耀「てか、その髪さッ…」
______________
紫耀「なんでだよ…なんでなんだよ！！」
平野君は桜の木の下でコンビニのお弁当を食べながら、泣きべそをかいている
『なんであんな事をしたのよ』
私はお弁当に入っているたこさんウィンナーを1つ食べる
あの平野君の意味わからない一方的な褒め言葉連呼の中、男子生徒は逃げ出したくなったのかトイレに行くと言ってどこかに行ってしまった
そして今は昼休み
紫耀「だって、85ページのここ！！
友達を作るには褒めようって書いてあるだろ」
平野君は朝の本の85ページを私に見せてきた
『これは普通の人がしたらいいけど
平野君みたいに怖がられてる人がいきなり褒めてきたら逆にもっと怖がられるだけだよ』
紫耀「なんだよそれ！！
この本は俺を侮辱してるのか！？
こんな本こうしてこうだ！！」
平野君はさっきまで宝物のように扱っていた本を地面に投げつけたあと、その本を踏みつけた
『え、いいの？』
あんなに大切に持っていた本をめちゃくちゃにするのかなんだか悲しくなって平野君の方をみると
平野君は私の方をうるうるした目で見つめた後、「やっぱりダメ」と言って踏みつけた本を持ち上げて大切に抱きかかえた
なんだよそれ
私は1つため息をついた後、立ち上がると「どこ行くの？」と聞かれる
『トイレ行ってくる』
紫耀「そっか、じゃ俺ここでまっとく〜」
平野君は本を大切に持ったまま、私にバイバイと手を振ってまた本を読み出した
何回読んだって一緒だよ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1300人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はな - もし、わざとならすみません。m(｡>__<｡)m (2020年9月18日 17時) (
レス) id: a2ac080e81 (このIDを非表示/違反報告)
はな - 「会わないかもしれない」の所「合わないかもしれない」になってますよ。 (2020年9月18日 17時) (レス) id: a2ac080e81 (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - チャンサキさん» ありがとうございます！！そう言って頂けるとすごく嬉しいです！ティラノな王子様2もできたのでそちらも読んでくださると幸いです。あと、いつもコメントありがとうございます。すごく励みになってます！！ (2020年3月31日 22時) (レス) id: 69ce0864de (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - ななみさん» 更新させていただきました！ついでに続編も出来ました！！ティラノな王子様2では恋愛要素多めにする予定なのでそのまま見てくださると嬉しいです！あといつもコメントありがとうございます。めっちゃ嬉しいです (2020年3月31日 22時) (レス) id: 69ce0864de (このIDを非表示/違反報告)
チャンサキ(プロフ) - またまたコメントしちゃいます！相変わらず面白いお話書いてますねー！？笑笑。こりゃ、一波乱ありそうで楽しみです、、(・∀・) (2020年3月30日 22時) (レス) id: 9fdd9e92a3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミミ
| 作成日時：2020年3月20日 21時
