五条家の守り人 参

第98話 2人の子供〜七海side〜 ページ11

七海side

七「ここ最近の失踪者、変死者…“窓”による残穢の報告をまとめました。これである程度犯人のアジトが絞られます」

虎「おっし！！乗り込むか！！」

本当に虎杖くんは考え無しというか、真っ直ぐすぎるというか…

それに比べて＿＿＿＿

主「まだ駄目だよ」

Aさんは経験からなのかすごく冷静に物事を考えられる

お兄さんである夜彦さんにそっくりだ

…従兄妹である五条さんとは全然違う






悟「ハックション！！…？？ なんでこんなにくしゃみが出るの？？風邪引いた？？」






一緒にしたら彼女に失礼か

虎「なんでまだ駄目なの？」

七「まだまだ“ある程度”です。私は調査を続けますので、虎杖くんとAさんには別の仕事を」

虎「別の仕事？」

七「映画館にいた少年・吉野順平…彼は被害者と同じ高校の同級生だそうです。映画館の監視カメラはスクリーンに続く通路のみでしたが、佇まいからして彼が呪詛師である可能性は低いと考えられました。…ただ被害者と関係があるとなれば話は別です」

虎「ジュソシ？」

主「悪質な呪術師のことだよ」

虎「へぇ」

七「手順はAさんに任せていますので、伊地知くんも一緒に3人で吉野順平の調査をお願いします」

虎・伊・主「「「オス！！/はい！！」」」

虎「俺、伊地知さん以外の補助の人知らねぇや」

主「補助監督さんは沢山いるんだけどねー」

伊「まぁ虎杖くんが生きてるって知ってるの私だけですから必然的に…」

虎「そっか！よし、いくぞー！！」

伊「ま、待って…！」





主「…七海さん」

七「はい」

主「ある程度ではなく、もう分かっているんですよね？犯人の居場所」

鋭いな…

七「勿論。犯人はその気になれば残穢なんて残さずに現場を立ち去れるハズです」

主「…私達はまた誘い込まれているんですね」

七「ええ…単身乗り込むリスクとあなた達を連れていくリスク…前者を選んだまでです。あなた達はまだ子供ですから」

主「…確かに私達はまだ子供かもしれません。ですが、この世界で生きている以上、大人も子供も関係ない…と私は思います」

凛とした表情でそう言う彼女

綺麗な六眼に全て暴かれそうで怖いが、目が離せない＿＿＿＿



虎「七海先生ー！！」バーン

七「なんですか？」

虎「言い忘れてたんだけど…気をつけてね！！」

この子は本当＿＿＿＿

七「…虎杖くん、私は教職ではないので先生はやめてください」

虎「じゃあ…ナナミン！！」

七「ひっぱたきますよ？」

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