脆くて甘くて苦くて

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「 ………ん……ふ、ぁ、」


深澤「 ………ふは、目トロンってなってる 」


深澤「 A先お風呂行きな？ 」






ふっかと身体が離れた後、そんな事を言われてふっかは余裕なのに私ばっかりやられちゃってそれをきっとふっかはお見通しなのが恥ずかしい。






「 あ、うん、お借りします 」


深澤「 奥のとこ右ね 」






今日初めて話した人のお風呂場にいるってなんかよくよく考えたらやばいな私。

勿論経験がない訳でもない、でもかといって遊びまくってるわけでもないし、






深澤「 A〜 」


「 ……え！？ はい？！ 」


深澤「 ごめんごめん(笑) 着替え、外置いてるから 」


「 あ、うん、わかった、」







突然脱衣場から聞こえてきた声に身体が反応したのが分かる。
……うん、そうだよね？ 入ってくるわけはないもんね？

急いでお風呂場を出ると置かれている一枚のパーカー。下着はさっきコンビニで買ったから、って、






「 あれ、ズボン用意されてない 」





不思議に思いながらもパーカーを羽織り下着を履くと、……なんかふっかの趣味わかった気がするなこれ。

まあ、ふっかがこの格好が好きなら悪いことなんて無いし、と思いながらリビングに戻る。





「 お借りしました 」


深澤「 はは、やっべえねそれ 」


「 こーゆーのが好みなの？ 」


深澤「 男の子は皆そうでーす 」





そう言って私を手招きするふっかの方へ行くとふっかの前に座らされる。





「 …ふっか？ 」


深澤「 ちゃんと髪の毛乾かさないとダメでしょ〜 」


深澤「 風邪引いちゃうんだから 」





なんて言いながら持っていたドライヤーのスイッチを入れられて優しく乾かされて、
…え？ふっかって誰にでもこういうこと出来ちゃうわけ？？





深澤「 大丈夫？ 暑くない？ 」


「 うん、」


深澤「 よしよし、」





莉子さんにも当たり前にしているんだろう、そう思うとなぜだか分からないけどどこか傷んだ。





深澤「 はい、完了 」


深澤「 んじゃ俺も入ってくんね 」





ドライヤーを置き立ち上がったふっかに両手で頬を挟まれて軽いキスをされてから状況を把握する。





深澤「 キスだけで真っ赤になんのかわいい(笑)」




それだけ言ってお風呂場へ消えてったふっか。
……やっぱりリアコ王子だ、会社の子達に伝えてあげたい、あいつはやっぱり、リアコ王子だ。









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