脆くて甘くて苦くて

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渡辺「 おかえり〜〜ってあれ、ふっかもいんじゃん 」


深澤「 友達になったんだよ、な？ 」


「 はは、うん 」


渡辺「 言わせた感半端ねーけどな 」






…………私の隣でお酒を飲むふっかと翔太のおかげで、女性社員からの目が痛い。

あーあ、私明日から居場所なくなるやつ？？






渡辺「 あ、ねえA」


「 ん？ ………ってちょ、」


渡辺「 ちょっとこうしてて、あの子俺に絶対気がある子 」





そんなことを言う翔太の目線の先を見るとこちらをチラチラ見ながら先輩と話している女の子。
……後輩かな？翔太の直属の。

なんか変な感じだな、男の子に抱きつかれてるって。






深澤「 Aやだったらちゃんとやだって言わないとよ？ 」


深澤「 こいつ、女遊び激しいから(笑)」


渡辺「 激しくねーよ、ふっかもいい加減彼女作れ 」


深澤「 俺はいいの(笑)」


渡辺「 ほんとお前から浮いた話聞かないから俺ゲイかなってちょっと疑ってんだけど(笑)」


深澤「 恋愛対象はもちろんかわいい女の子 」






って2人の会話からして、翔太は知らないんだ。
ふっかと莉子さんの関係を。






深澤「 俺の顔見てどーしたの？ 」


「 あ、いや、」


深澤「 Aってさ、安心感あるよね 」


「 そうかな？」


深澤「 うん、まだ仲良くなって1時間も経ってないけど(笑)」







そんな風にへらっと笑うふっかはきっと、莉子さんの前ではもっとしっかりしてるんだろうな。

好きなタイプ、かわいい女の子ってもうまんまじゃん、まんま莉子さんじゃん。






「 ………あの、渡辺さん、お話したいです 」





わ、ほんとに来た。

私から少し離れて顔だけあげた翔太は後輩ちゃんに一言。





渡辺「 俺こいつと今飲んでるから無理 」


「 ………………え、」





ねえ待って、それ私を理由にしたら全部矛先こっちに来るんだけど。

それを見ていたふっかが笑って





深澤「 A悪くないから虐めないであげてね？(笑)」





その後輩ちゃんは何やら悔しそうな顔をもして戻っていったけどその子を見て勇気を出そうと決意したのか次々といろんな女の子たちがこの男2人を求めて来て、





「 はあ、もう疲れた 」


渡辺「 お前誰からも口説かれてねーじゃん(笑)」


「 二人とも理由に私つけるんだもん、絶対虐められる明日席ない 」


深澤「 モテ男二人が同期って大変だね？(笑)」









ほんとにほんとに大変です。







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