脆くて甘くて苦くて

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それから何回もふっかがしんどくなった時に呼び出されて身体を重ねたり、重ねはしないけどイチャイチャしたり、そんな関係がもう続いて2年になる。

ふっかからすると、勿論私は莉子さんの代わりなんだろうけど。





渡辺「 聞いてんの？ 」


「 ……え？ あ、」


渡辺「 なんでふっかとはそんな関係になったか聞いてんだけど 」





隣で不服そうにそう言う翔太。
そうだ、すっかり忘れてた。





「 それは翔太には教えない 」


渡辺「 なんでだよ 」


「 人には一つや二つ秘密ってのがあるの〜 」


渡辺「 ………やっぱり俺の家 」


「 は、え、何言ってんの 」


渡辺「 今のAの顔なんかムカつく 」






そんな訳の分からないことを言って運転手さんに行き先を変更させる翔太。

待って待って、翔太の家には行くなって言われたのに。





渡辺「 ふっか 」


「 え？ 」


渡辺「 ふっかになんて言い訳しようか考えてんの？ 」


「 …や、別に 」


渡辺「 もう俺から連絡したから 」


渡辺「 お前は電源切っとけ 」






なんて言ってひょいっとスマホを奪われた。
…………自己中だなほんとに。





渡辺「 抱かねーから大丈夫 」


「 そのしんぱいはしてない 」


渡辺「 ふは、すげー顔(笑)」





私のほっぺたをびゅいびゅい伸ばしたりしながら大笑いしてるこの男には優しさってものがないんだろうか。





渡辺「 あ、見て 」





翔太に突き出された翔太のスマホの画面には







ふっかなべの家連れて帰るってこと?

ふっかなんでいちいち俺に言うんだよ!わら

ふっかAとたのしんで






って。

そうだよね、ふっかは別に私が翔太とどうにかなったって何も気にしないもんね。






「 しょうた 」


渡辺「 ん？ 」


「 …キスまでなら許してあげる 」






そんなことを言ってしまったのもぜんぶ、ふっかのせいなんだから。






渡辺「 俺キスだけで止まる気しねーけど 」


「 うん、」


渡辺「 …は、え？ いいの？ 」






そんな翔太の言葉には返事をしないまんま窓の外を見る。

今頃ふっかは莉子さんといい感じなんだろうか。
……宮舘さん今日遅くなるって翔太言ってたもんな。






渡辺「 泣くなら俺の前で泣けって 」





グインっと身体を引かれて翔太の胸の中に持たれる形になる。





渡辺「 外見て泣くな 」








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