ふっかのおはなし ページ42
・・
ふっかがどうしてそんな悲しそうに言うのか分からなくて、胸が痛くて、翔太からの電話にタップすると抱きしめられる腕がさっきよりも強くなった。
「 ………ちょ、」
渡辺「 あ、A何してんの？ まだ帰んないの？ 」
「 や、翔太、車だよね、今日 」
渡辺「 車だけど、って何？誰かいんの？ 」
ふっかの吐息が耳元で聞こえておかしくなりそう。
心臓が痛いくらいにドキドキ鳴っていて、
深澤「 待たなくていいって、」
「 ……へ、」
深澤「 言って、なべに 」
深澤「 先帰っていいって 、」
深澤「 A 」
数年ぶりに呼ばれた自分の名前に涙が溢れた。
さっきまではすぐに翔太に送ってもらおうと思ってた。これ以上ふっかと一緒にいたら自分の考えがいとも簡単に覆されそうだったから。
なのに、なのになんで今私は、
渡辺「 どこ？ 荷物置いてんのにいないんだけど 」
「 しょうた、大丈夫だから、」
渡辺「 は？ 」
「 今日、…ひーくんとご飯行くから送るのいらないや、……ん、」
渡辺「 …Aどこ？ 」
これ以上繋げていると、変な声が翔太に聞かれちゃう気がして慌ててスマホを切ってその場にしゃがみ込んだ。
深澤「 耳弱いの変わってないんだ(笑) 」
「 ………ふっか、離して 」
深澤「 俺が言ったらなべの断るの、すげーかあいい、」
深澤「 さっき言ってたこと、もっかい聞きたいんだけど 」
私とは正反対に落ち着いてるふっかの腕の中にまだ収まっている私。
ふっかに抱きしめられたことなんてもう何年もないからドキドキで、胸が痛くて、悔しいくらいふっかのことが好きなんだって思い知らされる。
深澤「 ラギ？ 」
もうその呼び方に戻っていることに酷く落ち込める私はやっぱり、やっぱり、
「 ふっか、」
「 ずっとすきだった、」
「 あの時から、ずっと 」
そう言って涙が止まらない私の首筋に顔を埋めて、
深澤「 一個一個、誤解ちゃんと解きたい 」
深澤「 俺も、ずっとすきだったよ 」
深澤「 答え合わせ、遅すぎたねごめん 」
さっきとは違う優しいふっかの声が耳に入る。
…………ふっかが、私のことをずっと好きだった、？
よく分からない言葉が何度も頭を反復する。
深澤「 …先、ちゅーしたい 」
「 へ、待っ………っん、」
さっきの荒々しい強引なのとは真逆な優しいキスが降ってきた。
・・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4738人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
未憂ちゃん(プロフ) - 甘いっ！甘すぎる！！！ちょっと糖分摂取しすぎて病気になりそうなぐらい甘いっ！甘すぎるっ！ふっかああああああああ (2020年10月15日 21時) (
レス) id: 40f977cb37 (このIDを非表示/違反報告)
みほ(プロフ) - 天才か！！！！！ (2020年10月15日 19時) (レス) id: d46d7471ce (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - ふっかは実は意外と嫉妬しいだと思うから、ラギちゃんめちゃくちゃにされてしまえぇーーーー！！！ (2020年10月15日 16時) (レス) id: 175fba176a (このIDを非表示/違反報告)
未憂ちゃん(プロフ) - きたああああああひゃっほーーーーーい！って感じですアレですかね今日は赤飯炊かなくては(ぇ (2020年10月15日 13時) (レス) id: 40f977cb37 (このIDを非表示/違反報告)
しゃおん(プロフ) - さいっっっっっっこうです！！！！！誤解解けてよかったあああああ！！！ (2020年10月15日 10時) (レス) id: 4584ff96a7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きゅん
| 作成日時：2020年10月8日 11時
