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向井「 もう終わったで 」
「 …え？ 」
向井「 めちゃくちゃぼーっとしてたから！もう！ 」
何回も俺ちょっかいかけたのに〜…って隣の席で不貞腐る康二以外たしかにこの教室には誰もいない。
「 …うそ、ごめん 」
「 ぼーっとしちゃってた、(笑)」
ずっとさっきの辰哉の顔が頭から離れなくて。
…まあ、そうだよね。妹にはそういうの、知られたくないよね？
向井「 こんなこと、聞いてええんか分からんのやけどさ」
「 うん？ 」
向井「 ………Aには今好きな人がおって、それでその人って 」
渡辺「 あ、いた。やっぱり4組だったじゃん 」
康二が何か良からぬことを言いかけた瞬間、ガラガラっと勢いよくあいた教室のドア。
……………うげ、なんでだよ。
渡辺「 声出てんだよ 」
佐久間「 翔太ほんとに嫌われてんじゃん！うける！ 」
渡辺「 佐久間殺す。それからお前も。ふっか妹 」
佐久間「 ふっか妹って名前やだよね？ Aちゃんだっけ？ それから康二ね！ 隣の男は 」
教室に入ってきてはべらべらと口が止まらない2人。
向井「 なんかよーわからんけど、A気に入られたんちゃう？ 」
「 …どこが 」
向井「 だってわざわざ教室来るとかおかしいやん！」
「 あぁ、もう康二黙って。 すごい顔で睨まれてる 」
康二の¨気に入られた¨発言が頭にきたのか物凄い顔で睨んできてる翔太(？)さん。
「 ……何の用ですか？ 」
渡辺「 気に入ってねえよ 」
「 分かってます、何の用ですか？ 」
渡辺「 まじで気に入ってねえ 」
「 だから分かってますって！ なんで教室に？ 」
佐久間「 ひゃは！ 次は翔太がキレられてんじゃん！(笑) 」
渡辺「 佐久間殺す 」
翔太さんのズボンのポケットの中からくしゃくしゃに取り出されたのは、さっきの部活動勧誘で辰哉が持ってたバスケ部のチラシで。
「 …………ん？ 」
渡辺「 入れ 」
「 はい？ 」
渡辺「 バスケ部 」
「 私がですか？ 」
渡辺「 他だれいんだよ 」
……………むかつくー！！！！！！
向井「 はーいはーい！しょっぴー俺は？ 」
渡辺「 …しょっぴー？ 」
佐久間「 康二そのあだ名いいねー！ 勿論康二も入ってよ！ 」
向井「 えぇ！ 俺もええの？ さっくん！ 」
佐久間「 当たり前じゃん！ Aちゃんも康二も入部決定ね！ 照たちに言いに行こ！ 」
あれ？ 私もう入ることになっちゃったの？
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作者名：きゅん
| 作成日時：2021年4月6日 14時
