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「 …今日辰哉朝早くない？ 」
深澤「 ん〜、だってお前の入学式だもん 」
「 …それだから照くんたちにシスコンって言われるの 」
深澤「 Aだっておれの事だいすきでしょ？わら 」
「 …………否定はしない 」
深澤「 んは、かぁいい 」
そう言って私の頭をくしゃくしゃと撫でる辰哉。
それに笑顔で頭を差し出す私。
を見て苦笑いのママとパパ。
深澤「 母ちゃんと父ちゃんすげー顔で見てんだけど 」
「 兄妹が仲良くやってるのにね？ 」
深澤「 ほんと。わら 」
うん、わかってる。
きっとママは気づいてるから、怖いんだよね？
私がもう何年も¨兄妹¨以上の気持ちを辰哉相手に持っていることに気づいているから。
ママ「 辰哉も今日入学式行くの？ 」
深澤「 ん〜おれ部活でチラシ配らないとダメだから 」
そんな辰哉とママの会話を聞いて、なんだ、やっぱり私のために起きたんじゃないんじゃん。なんて思ってしまうめんどくさい私。
深澤「 え、Aもういくの？はやくない？ 」
「 果穂がもう着いたってLINE来たから！ 」
「 ママとパパ行ってくるね。辰哉もまた後で 」
深澤「 ん、あ、A」
玄関先でもう靴も履いたのにちょいちょいと手招きをされて辰哉に近づくとぎゅっ、と抱きしめられて
深澤「 入学おめでと。」
そう言っては離れてく身体。
ドキドキうるさい心臓を落ち着かせながら ありがとう とだけ返して急いで家を出る。
………はぁ、いつもいつも、無意識にも程がある男。
果穂「 おはよ、A」
「 おはよう果穂 」
果穂「 なに、また辰哉くん？ 」
「 ………………またってなに！またって！ 」
果穂「 あんたが落ち込んでんの辰哉くん関係以外今まであった？ 」
「 ……………ない、ですけど 」
果穂「 は〜…もういい加減ブラコン卒業しなね？ 」
「 …………辰哉もだし 」
果穂「 辰哉くんとA は違うでしょ？」
………分かってる、分かってるの果穂
私が辰哉に抱く¨すき¨と辰哉が私に抱く¨すき¨が違うことくらい、凄い理解してるつもりなの。
果穂「 ごめんA、意地悪な言い方したね 」
「 ……そうでも言ってくれないと、私どうにかなっちゃいそうだから、」
そんな私の頭を優しく2回撫でてから優しく微笑む果穂にはもう感謝し切れないくらいしていて、
「 ……辰哉と兄妹なんて馬鹿みたい、」
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作者名：きゅん
| 作成日時：2021年4月6日 14時
