脆くて甘くて苦くて【IV】 (ページ14)

今日:47 hit、昨日:51 hit、合計:819,379 hit

14 ページ14

・・

「 ………………ずるい、」

「ずるいよ、ふっか」

Aから俺の胸にポスッと頭を預けてきて

…………それは、そういう事でいいのねA？

ぎゅうっと抱きしめてAの背中をトントン撫でると控えめに俺な背中に伸びてきた手はぎゅっと掴まれてて、………………やばい、かわいい。

深澤「照とは付き合ってんの？」
「 …あと、めめとも。正直めめの方が気になる」

「 ……そんなわけ、ないでしょ」

深澤「付き合ってないのに照とちゅーしたの？」

ガバッと顔を上げて涙目のまま睨むA。

あのね、その顔も死ぬほどかあいいんだよほんと困る。

深澤「妬くんだけど」

「え、？…っん、……っ、」

さっき照がしていたキスを思い出して、やべ、止まらねんだけど

単純にイライラした。
妬いた。

俺の、って俺のでもないのに思ってた。

「待っ、ふぁ…っ、」

漏れる声も全部、全部、あの頃と変わらないはずなのに俺を全部刺激するから

「 …………ふっか、…っ、手、」

そう言われてAの手を取りぎゅっと貝殻繋ぎにすると少し嬉しそうにハニカムのもずるい

もう、全部がずるい

あーもう、なんで俺は、気づかなかったんだろ。
こんなに俺を愛してくれてた人を。

首筋にちゅ、ちゅ、とキスを落としながら浴衣の帯に手をかけようとすると

「んっ、ここまでです、」

深澤「 …は？え？なに」

「 ……やだもん、私だってずっとふっかの事追いかけてきたんだからこんな簡単に取り戻されたくないもん、」

深澤「 ……まって、え？ …じゃあ俺の本気度が分かるまでここ、お預けってこと？」

Aのプルプルなかわいい唇を指でなぞるとんっ、と声を漏らしながらも頷くから

深澤「俺生き地獄じゃん」

「しりません」

深澤「まあ、いっか」
「すぐに分からしてあげる」

”俺がAの事どれくらい好きか”

もう一度ぎゅうっと抱きしめると背中に腕を回されてAの方からもぎゅうぎゅうに

深澤「ね～あんま可愛いことばっかすんな？わら」

こっちだってそんな長い間我慢出来る自信ねーの。

「ふっか、」

深澤「ん？」

顔を離すと目の前には可愛い可愛い顔をしたAがいて、ゆっくり近づいてきた唇

……お前、ほんとずりぃんだけど。

・・