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健人side
今日もまたレッスン室でフラッシュバックした
過呼吸になって迷惑をかけた
菊池は大丈夫と声を掛けてくれたけど。
どうしても罪悪感は消えなかった
それに心なしかマリウスのことが気になった
今も誰かに助けを求めているような
そんな感じの空気がマリウスを包んでいた
もし何か苦しんでいることがあるのなら
いつも頼ってばかりの俺だ
今回は俺が助けてあげたいと思った
少し自室で横になっていた俺は
落ち着いてからリビングにいる菊池に
声を掛けた
『菊池、さっきはありがと。』
風 んー。楽になった?
『もう、大丈夫。マリウスって部屋にいる?』
風 おう、たぶん
簡単に話を済ませマリウスの部屋の前
1度ノックはしたが返事は聞こえない
けど部屋にいるのは確か
悪いかなとは思ったけど部屋の中に進んだ
『マリウス。話さない?』
マ なんで?
"いつもと違う"
本能的にそう感じる
『あのさ、なんか困ってることない?少し心配で。何にもないなら大丈夫なんだけど、さ』
マ なんでケンティーに
言わなくちゃいけないの
『ごめん、言いたくないならいいんだ、でもその。』
マ はぁ…。
マリウスが大きな溜め息をついて
身体がビクッと震えた
マ 甘えてるの?
『え?』
マ っていうかさ、ケンティーはいいよね。
過去を理由に甘えられて
『ま、って、…』
マ ここの傷もお父さんにつけられたんだ
昔は虐められたんだ
虐めっ子には何て言われたの?
"うざい"って、"いなくなれ"って
言われたんだよね?
『あの、っ、まり、うす、やっめ、て』
マ 正直さ、ケンティーが憎い、嫌い、
"嫌い"
たった3文字の言葉が俺を孤独へと導いていく
マリウスに無理矢理服を脱がされ傷が目に入って父さんの顔が頭に浮かんだ
とても見せられない汚い傷が
生々しい
『っ、はぁはぁっ、ぐふっ、う、、』
どこかつっかえたように息ができない
マ ケンティーが悪いんだよ
震える手足を押さえて
壁にもたれながら部屋を出た
ここにはこれ以上いられないと思い
リビングに戻った
もしかしたら菊池も俺のことよく思っていないかもしれない
『っうはぁ、はぁはあき、はぁく、ちっはぁ』
風 中島!?
『おれ、はぁっ、はあ、きっらい、ひっとり、?』
俺はやっぱり死んだ方がいいのだろうか
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ふぅぴょん?(プロフ) - ハッピースクールさん» コメントありがとうございます!少しでも楽しんでいただけたみたいでとても嬉しいです。こちらこそこれからもよろしくお願いします。 (2020年11月23日 10時) (レス) id: ca4a63cf96 (このIDを非表示/違反報告)
ハッピースクール(プロフ) - リクエスト書いて下さりありがとうございました。ふぅぴょんさんの書くお話が本当に好きなので、書いて下さりとても嬉しかったですし、凄い面白かったです。これからも応援しています。 (2020年11月23日 8時) (レス) id: ea6cf5733d (このIDを非表示/違反報告)
ふぅぴょん?(プロフ) - ぴこぽさん» リクエストありがとうございます。大切に書かせていただきますm(_ _)m (2020年11月21日 14時) (レス) id: ca4a63cf96 (このIDを非表示/違反報告)
ふぅぴょん?(プロフ) - yukineさん» リクエストありがとうございます。大切に書かせていただきますm(_ _)m (2020年11月21日 14時) (レス) id: ca4a63cf96 (このIDを非表示/違反報告)
ぴこぽ - リクエストお願いしたいです。聡ちゃんがメンバーと自分を比べてどんどん自己嫌悪に陥り、情緒不安定になるお話がみたいです。できれば宜しくお願い致します。 (2020年11月18日 22時) (レス) id: 91fe5fe640 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぅぴょん | 作成日時:2020年6月6日 22時