光がさした瞬間から 2

にじゅうはち。4 ページ5

健人side

風 中島！帰ろーぜ！

『あ、菊池ごめん!今日先生に呼ばれちゃってさ。』

風 はー？お前なんかしたの？
　 あの中島がー？


『悪いことはなんにもしてないって！この前休んでた分遅れるわけにはいかないし。先生に相談したら今日ってさ。』

風 ふーん。


風磨はまた素っ気ない返事をしてくる。

なんか感づかれちゃってるのかな。


少しこわい。



まあどれもこれも全部俺が嘘ついてるからなんだけどね。



先生になんて呼ばれてないし


そもそも授業はしっかり聞いとけば遅れも取り戻すことができる。



一緒に帰れない理由はただ俺が虐められる時間だからね




そんなの自分から虐められに行くのと同じだ




ってのは言われなくても分かってる



でも言われたら行かなくてはならない。


これが俺の世界だから。



自分にとって例え辛いことだったとしても


それが風磨を守れるならなんてことない。





あれ。


俺いつからこんなに風磨のこと考えてんの


その答えにいつ気づくかなんて


予想すらできないけど





きっと風磨と出会った時から



この感情は始まっていたんだと思う。

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