頑張り屋さんのあなたへ (ページ2)

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智｢ただいま～｣

お兄ちゃんが仕事から帰ってきた。

智｢…こんな暗い部屋で何してるん、｣

一気に明るくなる部屋。

そういえば、電気もつけずにソファへバタンキュー
したっけ。

A｢へへ、ちょっと寝ちゃってた。おかえり｣

今日の学校生活を思い出して、泣きそうになってる
私にとって、都合のいい嘘。

眠気で、目が充血してると言えば怪しまれる事はないだろう。

智｢…にしては、目が潤いすぎてへん？｣

A｢そう、？気の所為とちゃう？｣

通学リュックを持って、自室に向かう。

in自室

扉を閉めるなり、流れた1粒の涙。

A｢……あぶなかった、｣

流れ始めたら、止まることを知らなくて。
どんどん制服に涙の跡が残っていく。

必死に声を押し殺して泣く。

A｢もう…辛いよ……ｯ…｣

蚊の泣くような声で、ポツリと出てきた本音。

その時、お兄ちゃんの声と共にノックがした。

智｢なぁ、絶対なんかあったやろ？…開けてくれへん？｣

A｢いや。｣

智｢何もないなら、別に開けてもええやろ？｣

A｢…ほんま、なんも、ないから、、｣