一変 ページ16
今、私はとても混乱している。
何故なら昨日まであんなんだったジスくんが、今、廊下で、私に、超がつくほどの笑顔で手を振っているからだ。
手を振り返すべきかどうか迷っていれば、ずんずんとジスくんが私の元に近づいてきた。
もしかしたら、昨日のことで文句を言いにきたのかもしれない。つまりあの笑顔は「今からお前に文句言うぞ覚悟しておけ」という圧の意味か。
身体に自然と力が入って、ぎゅっと身構える。
「昨日ごめんね、酷いこと言って。」
しかし、彼の口から出た言葉は私の予想とは真逆の、謝罪の言葉だった。
思わずえ、と口が開く。彼の方から見れば私は大層マヌケな顔をしているだろう。
「Aちゃんさえ良ければ、またこれからも仲良くしてくれない？」
笑顔でぎゅっと手を取り、両手で優しく包み込む様に握る。わざとなのか、それとも無意識でやってるのか分からないけど、後者ならば結構強者だ。
「うん…。」
「本当？良かった！」
正直、なんで昨日まであんな態度だったのか、とても気になったし、聞こうとした。
だけど、理由を聞いてまた関係が悪くなるくらいならこのまま何も言わずにやり過ごした方が良い、そう思った。
少々煮え切らない面もあるが、仲直り出来たならそれで良いのだ。
私は、自分が思ってるよりも彼に、ジスくんに嫌われるのが嫌らしい。
ジスくんと別れて、自分の教室に戻ろうとした時、ポンと突然頭に何かが乗った気がした。見上げれば、ジョンハンくんが私の頭に教科書を乗せていた。
「…何してるんですか？」
「てかなんで敬語なの？」
私の問いを思いっきり無視して、質問に質問で返してきたジョンハンくん。人の話くらい聞いてほしい。
頭に乗っかってる教科書をジョンハンくんに返しつつ「いきなりタメは悪いと思って」と答えると「ウケる」とバカにする様に笑われた。
「ねぇ、ジスどう？」
「どうって？」
ジョンハンくんは何かを言おうとしたのか口を開いたものの、結局それを口にすることはなく「やっぱなんでもない」と誤魔化した。
「というか、ジョンハンくんってジスくんと友達なんだね。」
「うん、親友。」
堂々と、自信満々にはっきりそう言い張ったジョンハンくんを見て、2人は本当にすごく仲が良いのだろうなあと少し羨ましく思う。
次の授業の予鈴が鳴ると、彼は「アイツ本当にいい奴だから！」とそれだけ言い残して、ジスくんが去って行った方と同じ方向へ走って行った。
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理衣(プロフ) - 更新楽しみにしてます！！ (2022年6月20日 23時) (
レス) @page32 id: 82f31babb9 (このIDを非表示/違反報告)
ぷー(プロフ) - 続き待ってます！とても楽しみにしてますので更新頑張ってください！ (2022年4月19日 4時) (レス) @page31 id: 3063287e0d (このIDを非表示/違反報告)
uyu(プロフ) - からのポテチさん» コメントありがとうございます！嬉しいです！！頑張ります！ (2019年8月3日 20時) (レス) id: 20c193e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
からのポテチ - うわぁぁぁ、夢主ちゃん悲しいぐらいに優しいよぅ。(泣)ジウンちゃんもなんかありそうやし、、、 めっちゃ面白いです！更新頑張って下さい！ (2019年8月2日 0時) (レス) id: c13b41d6ee (このIDを非表示/違反報告)
uyu(プロフ) - いくみんさん» お待たせしてしまってすみません！一応ハッピーエンドで終わる予定にしてるので安心してください！ (2019年7月31日 20時) (レス) id: 20c193e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：uyu | 作成日時：2018年3月3日 19時
