変心 ページ12
すぐに治ると思っていた熱は、それから下がるまでに2日もかかった。
セリちゃんやクラスメイトから心配するメッセージが沢山来たものの、薬を飲んで寝ているだけという生活は大分退屈だった。
そして、心配してくれてると思っていたジスくんからは一通も来なかった。忙しかったのかな、と無理矢理納得させた自分になんだか恥ずかしくなる。
そこそこ仲良くなれたと思っていたが、それは少し自惚れだったようだ。言い知れぬ羞恥が胸の奥から激しくこみ上げてきた。
そして、早退したあの日、なんと、ジウンちゃんの方から話しかけられた。
私の部屋の扉を開けて、「ごめんね」とそれだけ言うとすぐにまた出て行った。
追いかけようと慌てて部屋から出れば、扉の外側の取っ手に、ゼリーやポカリが入ってるコンビニの袋がかけてあるの事に気が付く。
話しかけられたと言っても一方的に謝られただけだが、私には嬉しくて堪らなかった。
熱が下がって1番に彼女の元を訪れお礼を言えば、いつもの様に無視はされたが、やはり、私の笑顔が崩れることはなかった。
2日ぶりの登校、昇降口でジスくんに会った。
少し怯んだが、ここで話しかけなければ一生話さなくなりそうで「おはよう」と挨拶する。ジスくんは、私を見ると一瞬ハッとして、何処かよそよそしく「おはよ」と返した。
いつもとは違う彼の雰囲気に何処か違和感を覚えたが、教室へ行けばセリちゃんやクラスメイトが久しぶり、や、会いたかった、などと駆け寄ってきてくれて、その違和感はすぐに忘れた。
お昼休み、トイレに向かう廊下で再びジスくんに遭遇した。そこでもまた、目が合うとパッと逸らされた。
もしかしたら、私は彼に何か不快な思いをさせることをしてしまったのかもしれない。
しかし、考えても考えても、思い当たる節がない。熱を出した時に、なにか失礼なことしてしまったのだろうか。
ええい。メソメソしてても仕方がない。
私は意を決して、一歩一歩ジスくんに近づいて行く。彼は私が近づいてくことに気付くと、逃げることこそしないが、どうしようかと戸惑う表情を浮かべた。
「あの、ジスくん、…私何かしたかな。」
「……別に。」
彼から出た言葉は一言。たったの三文字。別に。
冷たく、突き放すような声色に、私はこれ以上踏み込むことはできず、そっか、と私も一言だけ返してその場を後にした。
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理衣(プロフ) - 更新楽しみにしてます！！ (2022年6月20日 23時) (
レス) @page32 id: 82f31babb9 (このIDを非表示/違反報告)
ぷー(プロフ) - 続き待ってます！とても楽しみにしてますので更新頑張ってください！ (2022年4月19日 4時) (レス) @page31 id: 3063287e0d (このIDを非表示/違反報告)
uyu(プロフ) - からのポテチさん» コメントありがとうございます！嬉しいです！！頑張ります！ (2019年8月3日 20時) (レス) id: 20c193e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
からのポテチ - うわぁぁぁ、夢主ちゃん悲しいぐらいに優しいよぅ。(泣)ジウンちゃんもなんかありそうやし、、、 めっちゃ面白いです！更新頑張って下さい！ (2019年8月2日 0時) (レス) id: c13b41d6ee (このIDを非表示/違反報告)
uyu(プロフ) - いくみんさん» お待たせしてしまってすみません！一応ハッピーエンドで終わる予定にしてるので安心してください！ (2019年7月31日 20時) (レス) id: 20c193e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：uyu | 作成日時：2018年3月3日 19時
