" The Greatest " second

ななじゅーなな ページ29

謝りたい


たくさん想ってくれてありがとう





付き合う前に戻ってしまったかのように森くんには全然会えないでいた


時間のある日は第2球場を覗いてみたりしたけど森くんはいないし、2軍の試合の日はファンの人がたくさんいて、


室内とか、トレーニングルームにいるらしいけどファンには開放されていない


もう3日間連続で来てるけど姿すら見られていない



駐車場とか一軍の選手に見つかれば勘ぐられてしまうと思ったら大胆に動くこともできない






相変わらず既読がつくこともなければ、折り返し電話がかかってくることもない


完璧、嫌われた、






そんなことはとっくにわかっている。



けれど1時間に1回のペースで既読がついていないか極力マナーモードにしないで過ごしたり、



会って、面と向かって別れようと言われない限り諦めないことにした









そして今日



朝早くからの合同説明会を終えてスマホをチェックすれば




…浅村さん？




着信があったみたいだけどメッセージをくれている






浅村栄斗友哉が第2でやるって

浅村栄斗1軍も2軍も使わないから開放させてないけど入れるように頼んどいた



浅村さん……




浅村栄斗あおちゃんがんばれ




ありがとう



やっぱり私ひとりの力じゃあ森くんに会うことは困難だった


結局また浅村さん頼りにしてしまって、怒られてしまうだろうか

怒られるならまだいい






今から向かえば終わっているかもしれない
そんなことが頭に過ったけど気にせず走った




西武球場前駅に着いたのは14時、まだやってるかな

改札を通って足早に第2球場に向かう









いる、森くんがいる




真反対にトレーナーさん？らしき人といる

この距離じゃ何をしているのかよく見えないけど森くんがいることはわかった









思えばいつだって遠くから見つめていた森くんと付き合うことになって



思いやりに溢れていて、優しくて、格好良くて、


森くんが私にベタ惚れじゃないです、ぜったい私の方が森くんにベタ惚れです。






もう私のことを好きじゃなくても、あんなに怒って感情を思いきりぶつけてくれて嬉しかった



たとえ別れることになってもずっーと森くんを応援するし、好きでいられる自信しかない









トレーナーさんが荷物を持ってグラウンドをでた





森くん、

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