届 い て い る ん で す ね 。

承 ページ34

《 今大丈夫ー？ 》


「 大丈夫ですよ 」


上沢さんは今福岡


電話をかけてくるのは珍しい


《 俺オールスター出ることになった！ 》


「 え…!? 」


凄く見に行きたい…


今年は京セラと熊本だったかな…


夏休み中だし、行こうと思えば行ける…




《 あお来る…？ 》


「 行きたいです！ 」


授業はないし、アスリートフードマイスターもその頃には取れてるだろうから…！


オールスターは札幌ドームでのしか見たことなかったから嬉しい…!




《 お母さんと来る？ 》


「 聞いてみます！急ぎですか？ 」


《 今日中に教えて欲しい 》


「 わかりました！ 」


お母さん行けるかな〜


でも何て説明したらいいんだろう…？



お母さんに急いで聞いてみたら「え、いく」と一言返された



お母さんは本当に野球好きです。



上沢さんオールスターか…！！


私も頑張らなきゃ！




上沢さんからもらった腕時計を撫でる


これを触ると勇気をもらえる気がするから


短期のバイトもしようかな…!!









「あお…顔赤いよ」


「まあ人間だから」



夏休みに入る直前、この日はアスリートフードマイスターの試験そしてバイト



「熱あるんじゃないのー？」


「あったとしてもとりあえず試験は受けてくる」



これは熱あります…かなり体がだるい。



「あ、腕時計…」ぼっーとしていたせいで腕時計付けてくるの忘れちゃった


取りに戻るほどの元気もない…


急に不安な気持ちがでてきて、歩くスピードが遅くなる




おもむろにスマホをだして "上沢直之" にコールする


自分から電話したことはなった


出るかもわからない




《 もしもし 》


「……… 」


出た…


上沢さんの声だ


《 あお？ 》


「 うわさわ、さん… 」


《 ん？なに？ 》


「 あお頑張れって言って…もらえますか…？ 」


たぶん頭がどうかなってる…


《 あお頑張れ。あおなら大丈夫！ 》


なにも聞かず言ってくれた上沢さん…


「 …ありがとうござい…ます 」


そのまま電話をきって急いで駅に向かった




上沢さんに栄養いっぱいのご飯を食べてもらうために


いい体を作れるように


今までのことを無駄にするわけにはいかない









「 はあ…しんどい… 」


試験は無事終えた

内容はあまり記憶にないけど



今日はバイト休ませてもらおう


上沢さんのおかげで頑張れました。ありがとうございます。


なんてLINEを送っていたのを思い出すのも目覚めてから

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