届 い て い る ん で す ね 。

手紙 ページ14

長いシーズンお疲れさまでした。

上沢さんの復活を…うーん


どうやってまとめようかな…

あまり自分のこと書かないけど少し書いちゃおう


推薦も取れたので…っと


連絡先ってなに書けばいいんだろう…？

メアド？電話番号？LINEのID？


いやまって…


私のLINEのID… UWA_63 まるで本人…

これはだめだ。知られたらだめなやつ…


電話番号にしようかな…!




いつも同じ便箋


覚えてもらいたくてと考えたわけじゃないけど不思議といつもこれを買っていた


でもそれが覚えてもらえるきっかけになってくれたなら嬉しい


受験日は来週

面接だけなのであまり焦ることなく過ごしてる


明日…会えるかな…


土曜日だからきっと人多いんだろうな…


合格したら15番のユニフォーム買ってもらうの楽しみ。



翌日



着いた時には何人かの選手が練習してるみたいでファンの人も50人くらい…

上沢さんは練習してるのかな…


でも覗いているうちに出てきたらと思うと覗くこともできず列の近くに場所を取った


もう11月にもなると寒い…



上沢さんのタオル持ってる人が列にいた


練習場にいるんだとわかった


どきっ…と例のごとく鼓動が早くなる

私も上沢さんのタオルを手に持つ




今日はお手紙だけ…

渡せるかな…




待っている時に他の選手が数名でてきたけど誰もサインなどの対応はしていなかった


寒いし、人数が多いから仕方ない…





「 上沢選手、お疲れ様でーす」「サインくださーい」と声が飛び交う


私は手紙を差し出そうとした手をしまった


なぜなら上沢さんがペンを握って対応を始めたから…


今はきっと50人を越えてる…

この寒い中…

私もタオルにもらいたい…でも1人でも少ない方がいいよね…


手紙渡すのに並ぼうかな…


私は様子を見て最後尾に立った


前に見える人が減っていく


……緊張する


「ありがとうございます」という声が近くに聞こえた


私の番…



「 あの…これ 」


「 ありがとう 」


「 お疲れ様でした 」


そう言って立ち去ろうとした


「 タオルに書く？ 」



「書く？って言ったよねため？」「知り合いなのかな？」


周りにファンの人が大勢いるのにも関わらず上沢さんは気にせず言ってくれた


せっかく言ってもらえたから書いてもらおう…


「 お願いします…! 」


「 名前いれる？ 」


「 はい 」


名前を言わずともあおへと書いている






見慣れた便箋は上沢さんの手の中にある

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