第九十六楽章 ページ4
「瀬河さんお疲れ様でした」
「ありがとうございます！終わってみると、達成感あります」
「都度データも送っていただけてこっちも早く終わりそうです」
「よかったです…！不備あれば連絡してください！」
「全然大丈夫そうですよ〜！あ、これはホークスの直近のものです」
「目通しておきます！」
出張が終わりましたっ…！！！
鹿児島から帰ってきて、もう20時過ぎだけど…CSの前日に帰って来れると思っていなかったから…
千賀さんさすがにご飯食べたよね…？
あれ明日の先発って千賀さんか？
……やばい、情報難民すぎる。
ご飯をどうするかよりも、明日の仕事に備えないと…
浦島太郎状態になりかねない。
「コンビニだ」
コンビニに吸い込まれるように入店。
1回海外行くと日本のコンビニの素晴らしさがわかるんよ。
んーカツ丼…！重いかな〜いやいいか？
お腹空いてるし、めちゃ食べたい気分。
カツ丼めがけて手を伸ばすも、私の手はカツ丼に辿り着くことはなく、男の人の手に掴まれた。
「久しぶり」
「晃さんっ」
「飯まだ？」
「え、はい」
「じゃあ食べに行こう」
私の手を握ったまま、もう片方に握っていたキャリーバッグを取って、少し前を歩き出した晃さん。
「晃さんもご飯まだなんですか？」
「いや、俺は19時前に食べた」
「えっ」
「ほら、入ろ」
コンビニから5分くらいで着いた、和の雰囲気のお店。
「葵香好きなの頼んで」
「晃さんは？」
「じゃあ焼酎で」
よくわからないけど、メニューを見ていれば遠慮している余裕もなくなって天丼を食べることにした。
美味しそう…
「葵香誕生日だったでしょ？」
「え、はい」
さっき買ったんだけど、はい」
「えええ、いいんですかっ」
細長い包み。
包装紙をなるべく丁寧に剥がしていく。
ボールペンだ。しかも私の名前が刻印されている。
「7？あー晃さんの背番号ですか？」
私の名前の横に7と彫られている。
「ちょっと、恥ずかしくなってきた」
晃さん明日からCSだから、ちょっと緊張感あるように思ってたんだけど、無邪気な笑顔を見せられ私も口元が緩む。
「ありがとうございますっ！
明日から使おうかな〜でももったいないな〜」
「使ってよ、明日楽しみにしてるから」
「わかりました！」
元気よく返事しながらも胸ポケットに入れるだけにしよう。
私特にボールペンの消費量激しいから、あっという間になくなっちゃう。
「晃さん」
「ん？」
「明日の先発ってどなたですか？」
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ぶ る ー か(プロフ) - みかんの木さん» ありがとうございます！！♡思い浮かべて読んでいただけたなんて…！嬉しすぎます🥺💭いつもありがとうございます🌷 (2022年7月24日 22時) (
レス) id: 5a8e295ea5 (このIDを非表示/違反報告)
みかんの木 - 千賀さん再度楽しみにしています😭 (2022年7月23日 23時) (レス) id: d024df346a (このIDを非表示/違反報告)
みかんの木 - 本当にぶるーかさんの作品素敵です‥！！特にエレベーターの所で状況を思い浮かべた時ほんと泣きそうになりました😭 (2022年7月23日 23時) (レス) @page29 id: d024df346a (このIDを非表示/違反報告)
ぶ る ー か(プロフ) - 丹助さん» ありがとうございます😭丹助様のコメントに泣きそうです( o̴̶̷᷄ o̴̶̷᷅ )こちらこそ、読んでいただきありがとうございます！ (2022年4月1日 21時) (レス) @page17 id: fd8434313d (このIDを非表示/違反報告)
丹助 - この作品を拝読し、今、とても感動しています。人間の単純でない繊細な心と、優しさと、別れの寂しさに泣きそうです…！素敵な物語をありがとうございました‼︎ (2022年4月1日 12時) (レス) @page17 id: a16baf1842 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぶるーか | 作者ホームページ：http://semi.karasu
作成日時：2022年3月31日 1時
