縁組カプリース

第五十三楽章 ページ11

「やばい、やばいっ」


私が立てた計画が杜撰すぎたあまり、みなさんに迷惑をかけながら
しっかり日程を決めることができた。


2週間どころではなく、ほぼ１ヶ月。

まあ、その間お休みないとね…とのことで何日かもちろん休養はあるんだけど、
はっきり言えばハードすぎる…体調気をつけないと。
CS前日に私は鹿児島にいるというカオスなんだよね☆



結果、いつもより1時間ほど遅い到着になった。


「葵香、今日いないのかと思った」

聞きたいことまとめておいてよかったわ…
荷物も置かずにメモしていたところ晃さんに声をかけられた


「わーお疲れ様です！
別の仕事していて遅れたんです〜」


「お疲れ様」


「ありがとうございますっ…」


マジックや優勝が近いけど、ホークス選手はピリつくこともなく…どの選手もいつも通りでさっきの私の狼狽えっぷりを思い出す。

いつも通り…っていちばん難しいよね。

あ、優勝したらいつも通りをテーマにするのはどうだろう？
って、私優勝記事書けないんだった…


「はあ…っ」


急に目の前にいる人間が頭を抱えると誰しもこう言うと思う。


「大丈夫？」


「やーあすいません」


「どうしたの？」


「…この３連戦終わったら私CSまでいないんです」


「え、本当に」


「でも！しっかりテレビで応援するので！じゃ、失礼しますっ！」

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