One More Thing (ページ7)

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7 ホームシックページ7

ククって、小さな笑い声で、
chm「何で？」
A「緊張するからです」

chm「それでいいんじゃない」
ストローでコーヒーを飲みながら、
笑うチャンミンは、やっぱり、
私がずっと見つめ続けてたあの笑顔だった。

chm「なんで、わざわざ日本から出てきたの？」
A「日本を出たのは、高校2年で、
転校してきたから、2年になります。
お煎餅は、この前、帰った時に買ってきたんです」

chm「キュヒョナが、好きなやつだから、
あげちやってごめんな」
A「喜んでもらえた方が」
Aは、手すりにもたれて、周りを見回して、

A「ここから景色を観てると、
この街が好きになれそうです。
どうしても慣れれなくて」
chm「2年もいたのに？」

俺の兵役と同じかなと、
チャンミンにも解る気はした。

A「日本に帰ればいいのかなとか、
やっぱり考えるから」
chm「淋しくなった？」
A「なのかもしれない」
chm「風が出てきたから、降りようか」
A「はい、ごちそうさまでした」

エレベーターへと向かう2人。

chm「また、日本が恋しくなったら、
俺に愚痴ればいいよ。日本語、喋りたいんだろ？」

チャンミンの流暢な日本語に、懐かしさを感じた。
A「私はホームシックにかかってたのかも？
2年も遅れて」

chm「家族は？」
A「日本にいます、また移動で、戻りました」
chm「君だけ残った？」
こくんと頷いたA。

じっと、チャンミンの目を見ている。
だって、この国にはチャンミンがいるから。
伝わらない思い。伝える事のない思いだから。
部屋に着いた。
ドアを同時に開ける2人。
A「おやすみなさい」
chm「おやすみ」

それぞれの部屋の中、
何かが足りない気だけが、大きくなっていく。