One More Thing (ページ23)

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23 窓の外の銀河系ページ23

シャワーを浴びて、
少しシックなワンピースに着替える。お化粧も薄めに、ルージュだけをボルドーカラーにした。

言われた時間に、部屋をノックしたら、
白いシャツの、チャンミンがドアを開けた。
部屋の中のテーブルには、
もう食事のセッティングが、並んでいた。
チャンミンの好きなワインのボトルと、
ワイングラス。アペリティフは、
スパークリングウォーター。

食事が運ばれてくるのを、
ゆっくりと味わいながら楽しむ。
カーテンが開けられて、そこには、
銀河系を詰め合わせたみたいな夜景が、
目に入って来た。

A「綺麗」
chm「だろ、ここを見せたかった」
食事を終えて、グラスを持って窓際に立つ。
これって、恋人同士みたい？

A「そう言えば明日はクリスマスイブなんだよね。プレゼント探したいなぁ。神戸の街、楽しみにしてたんだ」

chm「Aにも」
A「私？もう充分貰ってるよ？
こんな素敵な時間を過ごしてるのに」

普段の俺だったら、どうしてたっけ？
なんで、先に進もうとしないのか、
こう言う何気ない会話をいつまでも、
楽しんでいたいとも思う。

ぼんやりと、夜景を見てる俺に、
Aは椅子に座って、
ワイングラスを揺らしながら、
歌を口ずさんでる。

最後のhollynight 日本のヒット曲。
昔、聞いたことのある悲しい歌詞とメロディーが、夜景にあってた。
chm「その歌好き？」
A「クリスマスソングでは、
何故か悲しい歌ばかりを好きになるみたい」

chm「悲しい歌か」
A「明日、雪が降ればいいのに」

空を見上げながら、横に立つAを見てたら、
自然に抱き寄せていた。
泣いてるのかと思った。肩に頭を乗せて、
A「本当に雪になればいいのに」
と、つぶやいた。