君の夢を叶えるのは僕

11 Everlasting EXO ページ11

A「どうしたの？ジョンイナ」


ジョンインの頰を伝う涙に、
Aが驚いてステップを止める。
JO「嬉しいからだよ」

Aが、そっとジョンインの肩に手を置く。

A「日本で、淋しくなると、
いつも、ジョンイナの姿を
思い出してた。
リハビリにも通い直したの。
その間、学校にも通って、
会長が良い病院を探してくれて」

言葉を切って

A「ここに帰ってこれたのは、
ここにジョンイナがいるからなんだよ」

2人並んで、ベンチに腰掛ける。
手はあの日のように繋がれたままで、
あの日と違うのは。



ジョンインが、そっとAの唇に
優しいキスをした事だけ。驚くAの顔。
照れたジョンインの顔は
昔と変わらなく優しい。
この笑顔が、あるから頑張ってこれた。

JO「好きだよ。ずっとAを待ってた。
だから、俺だけのAでいて」


A「えっ、だめだよ。
ジョンインは、EXOのカイで。
カイはみんなのカイなんだから」

そうAが答えた時、

SU「キム ジョンインは、
EXOのジョンインじゃないから」



ドアの向こうでスホの声が聞こえた。

Aの堪えていた涙が、
その声で、堰を切ったようにあふれだした。



階段を足音をわざと立てて、
去っていくスホ。
泣き止まないAの肩を抱きしめ、
(ヒョン、ありがとう)
リーダーに、頭の中で呟く。
いつでも、メンバーの事を
ちゃんと考えてくれているスホだったから。

俺はAが、いつでも帰ってこれる居場所を、
守りたかった。
夢は叶える物で、諦める物ではない事を。
俺が、証明してやりたかった。


JO「さっ、行こう。EXOのみんなに、
Aが帰ってきたって知らせなきゃな」

まだまだ、果てしなく世界は広いから、
僕らの夢は、先へ先へと
足を止める事なく続く。
Aの夢と僕の夢が
本当の意味で叶う日まで。


fin

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