If I can meet in a dream (ページ7)

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7 テヒョンの章1 完ページ7

最後の眠りについたAの横顔を見たあの日から、テヒョンも夢でAをみるようになった。
以前にAが言ってた。
夢の狭間でなら、会いたい人に会えると。

Aが見てたその夢にさえ嫉妬する。
ある日、テヒョンはAの
夢の世界の扉を探しに眠りについた。

幾つもの扉が目の前に広がる、
どれが本当のAに繋がるんだろう。

ドアの開く音に、
Aが驚いて駆け寄ってくる。
「テテ？」
Aの声が、テヒョンの名前を呼ぶのが、
ただ嬉しくて、引き寄せたその身体を
ぎゅっと抱きしめてみた。
どんなに、求めても心も身体も決して、
もう１つにはならないことは解ってる。

テヒョンの物には、
決してならないAを、
ここに閉じ込めて、時を止める。

だけど、
これは夢なんだと、悲しくなるくらい。

ー綺麗な君を、僕は、何度も抱きしめて、
君の息だけが、
その意識さえ、飛びかけそうなのを教えてる。

何度も聞きたくて、聞けなかった言葉。
君はいったい誰を見てるの？
僕の事、好きだった？

どうしてほしいのか？
その身体を求めながら、
聞けなかった事を、夢の中で口にする。

君は、前には見たこともない微笑みだけで。
答えはいつも聞けないままで。
何度も何度も、君の名前を呼びかけるー

夢の中だけのA。
だって、もうAはいないんだ。
会いたくても会えない世界に
旅立ったAを、
夢に求めるのは、
狂いすぎたのかもしれない。
お願いだから、

またここに生まれてきて、
また僕と恋をしよう。

fin