22 zicoの章3 居酒屋 ページ22
居酒屋について、zicoはビール、Aはゆず酎ハイを頼む。
zi「とりあえず、乾杯しよ」
美味しそうに、ビールを飲む。
zi「あのさ、さっきなんで泣いてた？」
A「あっ、大した事じゃないんです。
昔の事を思い出したら、あんな泣いてました」
zi「そっか」
まさか、もういない人に似てるなんて言えない。
zi「昔、日本に留学してたけど、
あんまり日本語、上手くならなかった」
A「日本語は、覚えるの難しいですか？」
zi「ハングルと文法は、
同じだけど、単語が違いすぎる」
A「私も日本人じゃなかったら、
覚えれてないと思います。
だから、日本人で良かったです」
zi「俺は、日本の事はやっぱりあまり解らない、だけど、仕事で来て、色んな人と接して、日本もいいと思いだした」
日本と韓国の差。多くは語れない物はある。
zi「しばらく、東京にいるんだ」
何杯目かのビールを飲み干して、
zicoは、Aの目を見てからスマホの
アドレスを教えてくれた。
決して、自分からは連絡はしないと
ネットの色んな噂を見てた。
この淋しそうな目を持った人の心は
どこにあるんだろう？
A「ですか。Liveがもう終わるのに？」
zi「こっちのスタジオで、作業に入るから」
A「新しいアルバム、楽しみです」
何だろう。こいつと話すのが楽しい。
大した話はしてない。
多分、こいつの声のせいだ。
今までもこんな風に、
すんなり入り込んでくる声を聞いた事がある。
音楽をやってたら、
そう言うのに敏感になるんだ。
At the same time fell in love
2人は、同時に恋に落ちていった。
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作者名：如月ゆい
| 作成日時：2016年12月7日 20時
