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19 zicoの章1 想い出 ページ19
zicoは、私の初恋の人に似てる。
小さな頃の幼馴染で、
私の1番古い記憶の中に生きてる人に。
夏休みになると、祖母の田舎に預けられてた私。
みんなで、川で泳いだり、
神社の境内に集まり、ラジオ体操。
そんな、平和な子供時代を過ごせた事を、
誇りに思う。
もう2度と、子供時代は戻らないし、
その時間の過ごし方で、
きっと人の生き方に何らかの影響を与える。
遠い街に引っ越していった幼馴染み。
あとから、親戚から聞いた、
病院に入院してたって事。
色が白いのは、病気がちのせいだったんだ。
歳をとるのをやめたあの人の歳を、
いつか私も追い越した。
いつまでも、少年のままのあの人が、
私の全てになってた。
あれは、旅行で行ったソウルの街角の
街頭スクリーンのCMの中。
Aの足が止まった。
A「あれ、誰？」
一緒に来てた友達に聞いた。
友達「blockbのzicoだけど、
そうか、Aはあまり
K-popには、興味なかったもんね」
A「そうなんだ」
それから、私はzicoを追いかけはじめた。
アイドルと、あの人は違う事くらいは知ってる。
同じなのは、遠いって事。
もし、あの人が生きてたら、
こんな風に大人になってたのかなって。
そんな風に私はzicoに出逢った。
何故、あの人と同じ顔で笑うの？
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作者名：如月ゆい
| 作成日時：2016年12月7日 20時
