If I can meet in a dream (ページ16)

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16 カイの章ページ16

夜、ベッドに入って、眠りに落ちると

これは、夢なんだと何となく解る瞬間がある。

カイが最初に想像した物。
グランドピアノだった。
白と黒の鍵盤の上に、指を置く。
レイが、練習生時代に、
1人でピアノを弾いてるのをよく聴いていた。
練習室のドアを開け、バレエの基本には
流れてくるピアノの音色が、シックリくる。

その音に合わせて、
カイはいつもステップを踏んでいた。
いつか来るデビューへの日を
夢見てた頃を思い出したから。

カイは、ピアノは弾かない。
弾けない訳はないとは思う、
けどダンスの方が楽しかったから、
習う機会を失った。

ずっと、ダンサーとしての未来の自分を
見て歩んできた。
けど、なぜだろう？ピアノが、
無性に夢の中で僕を引き付けた。

そして、その夢の中に

よく君が現れだした。
A「ニニだ」
カイ「君は？」
A「A」
カイ「俺はジョンインだよ」
A「私あなたを知ってる」

Aも珍しそうに、１つ１つ鍵盤を叩く。
A「これが、ドレミ」
Aの引き始めたのは、
よくCMでも聴けるクラシック。
A「弾けるのはここまでだけど」
残念そうに、手を止めた。
カイ「今度は、練習しとくよ」

Aは、時にとりとめもない話を振ってくる。

A「猫が飼いたいなぁ」
カイ「いいね。どんな猫にする？」
A「この扉を開けて1番先に見つけれた猫」
2人は、玄関の扉を開けて、
夢の中の空間に歩きだす。