episode10 ページ10
.
.
「あんたさ、一人で逃げなよ、」
廉「 ....あ、」
その手があったわ、なんて
目を丸くして言ったこいつ。
でもまぁ。なんて
続けて。
.
走りすぎて、目の前がくらくらして。
勇太怒ってるかも、なんて頭の隅で考える。
.
.
「なんで私まで、」
廉「女と入れば、寄って来ることもないやろ？」
心底不快そうに
私の腕を離した永瀬廉。
わたしをひと睨みして
ボソッと呟く。
廉「 .... 今のは、まぁ悪かった、」
「 ...... 」
.
.
.
_____________ けど
.
.
.
廉「もう、これっきりや。これが最初で最期。」
廉「俺もお前に話しかけんから、お前も関わってくるなよ。」
.
.
.
じゃあ。と
私に冷たい目を向けて背を見せた。
なんなの、このひと。
女嫌い？
.
.
「上等だっつの、」
.
.
歩く度にふわり、と揺れる
少し茶色のかかった髪。
すらっと長い脚。
綺麗な体の軸。
.
.
.
.
__________________________. ..
.
.
思わず。目を瞑る。
なに、これ、
.
.
.
一瞬だけ。
頭ん中にフラッシュバックした、何か。
.
.
閃光が走ったかのように
私の記憶を遮った。
「 ...っ、なに、」
私は彼を知らない。
彼も私を知らない。
.
どれだけその後ろ姿を見つめても
その姿に覚えはない。
.
.
今の変な感覚は
偶然なのか。
.
.
.
「へん、なの」
.
.
.
永瀬廉
隣の住人。最低人間。
冷血で、礼儀がなってなくて
とにかく女が嫌い。
.
.
.
その閃光はまるで
日常化したパステルカラーに
亀裂を入れたように。
.
.
.
とてつもなく、
胸がざわついた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1675人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「永瀬廉」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヤリチンのゴロリ(プロフ) - 作者さんの作品は全部面白くて、、感情移入しちゃってます（ (2017年1月10日 17時) (
レス) id: 1504061187 (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - とても面白くて続き読むのが楽しくて仕方がないです。なぜ？どうして？と次々と疑問が出て来て読むのをやめさせてくれません！(笑)更新、頑張って下さい！ (2016年10月30日 1時) (レス) id: cab08090a2 (このIDを非表示/違反報告)
ヨシノ(プロフ) - いろんな人物が交わってて、こういう設定のお話大好物です！！続きが気になります！廉くんの新作も楽しみにしてます☆更新頑張ってください！ (2016年10月23日 23時) (レス) id: 66e54ac751 (このIDを非表示/違反報告)
桃佳(プロフ) - 最高に面白いです！！！続きも全力で楽しみにしてます(*^^*)！！！ (2016年10月23日 23時) (レス) id: 179cb3b106 (このIDを非表示/違反報告)
ピョン(プロフ) - とても面白いですよ！この話大好きです！続きが気になるので更新頑張ってください！ (2016年10月23日 22時) (レス) id: 92c3e03367 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はう
作成日時：2016年10月14日 20時
