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ページ36

『本当にありがとうございました』

「いえいえ!絵のお手伝いが出来て良かったです」

『あの、明日も来てくれませんか』

「え?」


うわ、何言ってんだろ僕
ついに頭おかしくなった??

今日いきなり自分を描かせて欲しいって何も知らない奴に言われてそれが終わったらまた明日も来て欲しいってさすがに怖すぎるだろ…

頭の中で必死に言い訳を考える。
納得してくれるような、冗談に変わるような言い訳手

『あ、いや、違うんです』

『今日、描いていてすごく描きやすかったから、次は課題だから描くんじゃなくて、だから、あの、…』

「そんな、必死にならなくても、…笑」


口元を隠して笑う彼女を見るとまた胸あたりがぎゅうっと締め付けられるように痛くなった。


あぁ、これが恋なんだ。一目惚れなんだ。なんておかしくなった頭でうっすら考える。


「私でよければいつでもなりますよ笑」

『ほんとですか!?ぜひ!!』

「あ、はい、…」


勢いありすぎだろ…
引かれてるじゃん、最悪すぎる…


「ごめんなさい、私もう帰らなくちゃならなくて…」

『もうそんな時間…?』


ちらっとスマホで時間を見ると17:00の文字が浮かび上がっていた。


急いで帰ろうとする彼女の腕を引っ張って


『明日、16時にまたここに来てください!』


驚きながらも笑顔で


「はいっ!」


と可愛らしく笑った彼女を僕は一生忘れないだろう。

〃→←〃



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作者名:瑠桜 | 作成日時:2022年6月10日 0時

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