35 ページ36
『…うん。颯太のことなんて嫌い』
内村「…そうだよね、抱きしめてごめん。好きって言ってごめん」
『…』
内村「Aの素直な気持ち聞かせてくれてありがとう。じゃあ、ね。」
私は馬鹿だ。
遠くなる颯太の背中を見つめる。
本心じゃない嫌いなんて言葉を言うなんて最低だ。
きっとこんな奴のこと颯太は好きじゃない。
颯太は私に素直な気持ちを聞かせてくれてありがとうなんて言ったけど、
私が言いたかったのは？？
本当はそんな言葉じゃない。
ちゃんと伝えないと言葉にしないとわからないんだよ。
内村「えっ？」
驚いた颯太の声。
それもそのはず、私が颯太に勢いあまって抱きついた形になったから。
顔は見えない。今の状況ならこのくらいが丁度いい。
『ごめんね…嘘のこと言ってごめんね』
内村「どういうこと？」
『私ね、今でも颯太のこと好きだよ。大好き』
颯太に抱きつく力を強める。
内村「A、お願い離して。顔みたい」
『嫌だ、恥ずかしい』
内村「お願い、見せて」
腕の力を弱めた瞬間、颯太が私の顔を見た。
数秒見つめあった後、ゆっくりと颯太の顔が近づいて
キスされた。
やっと颯太と気持ちが通じ合った気がした。
ああ、ここ学校なのに。
裏側だから人気が少なくてよかったなみんなに見られなくて。
なんてことを思いながら幸せな時間を噛み締めていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 470人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「少年忍者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たぬら - 更新楽しみにしてます！！！ (2021年1月8日 13時) (
レス) id: 0545fdce9b (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - 切なくて泣いちゃいました。。。。更新楽しみにしてます！ (2020年12月31日 5時) (レス) id: 1584070ca6 (このIDを非表示/違反報告)
すず - とてもお話面白いです！更新楽しみにしています！！ (2020年12月28日 12時) (レス) id: 9ade0148b3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りんりん | 作成日時：2020年12月2日 15時
