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第4話_その六 ページ41









遡ること4年前。
Aは当時、中学2年生だった。

今では道史に向かってマザコンマザコンと罵っているが、Aだって昔は生粋のファザコンだったのだ。


「お父さん!今度はいつ帰ってくるの?」

「花火大会までには帰ってくるよ。
一緒にスイカ食いながら花火見ような!」

「うん、約束!」


仕事の都合で遠くの街に出掛けることが多かったAの父親、奏介だ。
スイカとビール冷やしててくれよ!と呑気に笑いながら車に乗って出て行く父と、まだ早いよバカ!と笑って見送るA。
誰がどう見ても仲のいい親子で、母親もそれが誇らしかった。


「Aー、部屋片付けてよ?」

「はーい!」


その当時はよく笑いよく喋る、その上ちょっぴり毒舌なかわいい女の子、と近所でも評判の明るい子供だった。
それがいつからこんなにも無口でクールになったのか。


「花火大会までには帰るって」

「ほんとにお父さん好きねぇ。ファザコンってやつ?」

「ファザコンじゃねえし」


その日から花火大会まで2週間。
そして、悲劇がAを襲うまで1週間と6日。




_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _





それから時は流れて花火大会前日。
今日中にお父さん帰ってくるといいなぁ、と子猫たちと昼寝をしていた。


『ちょっと遅れるかも。でも全力で飛ばして帰るから待ってろよ!』


「飛ばしたら事故るっての」


LINEを教えてもメールばかりの父。
はあい、と返信をして伸びをした。早く会いたいな、と考えるだけで頬が緩んだ。
が、そんな呑気にしていられるのは今だけだった。

それから3時間後。
とんでもない知らせが飛び込んできたのだ。


「A!奏介さん、高速道路で事故にあって重症だって。病院行くから支度して!」

「…………え?」









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- ナッちゃんってあだ名読者が読みやすいようにこのあだ名も変換できたほうがいいと思います (2020年10月3日 3時) (レス) id: 9a687a3599 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 真夏の少年待ってました!めっちゃキャラいいですね!!那須くんとの絡みが少ないものが多かったので嬉しいです! (2020年8月7日 2時) (レス) id: 8da083b7de (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして!!真夏の少年書いてくれて嬉しいです!!私も落ちはひだか君がいいです!! (2020年8月1日 19時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
ayu(プロフ) - はじめまして!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年8月1日 15時) (レス) id: 3c6e877405 (このIDを非表示/違反報告)
- 今日から始まりましたねオチは私的に飛貴くんがいいです (2020年8月1日 0時) (レス) id: 1c8b5a85be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:だいふくリンゴ☆ | 作成日時:2020年7月29日 19時

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