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第4話_その三 ページ38









竜二にそう言われたはいいが、どう誘えばいいか分からない。
とんでもないお願いしやがる、とため息を吐きながら曲がり角を曲がった時、


「あの、棗さん」

「ん?」

(うぉ?!?!)


男子生徒とAが2人で居た。
これは入っていかない方がいいな、と思ったが少し気になって、陰からこっそり観察することに。


「棗さん、今度の花火大会の日だけどさ、暇?」

「うん」

(もしや………………)

「じゃあ一緒に行かない?」

(言った……アイツ言った!誰だか知らないけど勇気あんな…………)


これでOKされたらどうしようかと迷いながら見守っていると、Aの顔色はみるみる悪くなっていく。


「ごめん」

「え、暇なんじゃねえの?!」

「うん。でも花火は無理。嫌いなの」

「嫌いって……」

「話はそれだけ?」

「そんなっ、」


素っ気なさすぎるAの態度に、男子生徒は暫く口ごもっていたが、ダッと駆け出した。


(フラれた………………)


ドンマイ、と心の中で呟いて、男子生徒が走り去って言った方を眺める。
口の悪いAは思ったことをズバズバ言ってしまう習性がある。あんなフラれ方したらさぞかし辛いだろうなあ……と謎に同情した。

と、その時


「ごほんごほん」

「うわっ!
…………なんだびっくりした居たのかよ?!」

「居たよ」

「てかあんなわざとらしく『ごほんごほん』言うやつ初めて見たし」

「そっちこそさっきからコソコソ何してるの?趣味悪いよ」

「たまたま通りかかったらなんか修羅場っぽかったから」

「別に通ってくれて構わなかったのに」



『ナッちゃんてさ、明らかにモテる顔してるよな』


『好きなんだろ?』


何故か突然頭に浮かぶ、今朝の竜二の言葉。
いやいや好きじゃないしと頭を振って、頭にこびりついて離れない、ニヤつく竜二の顔を吹き飛ばす。


「そ、そういや花火嫌いって言ってたな」

「…………………………あー」

「相変わらず変わってんのな。花火嫌いな奴とか見たの人生初だわ。綺麗だと思うけd…」

「うるさいなァもう!」


その言葉をかき消すように叫んだAは、ギッと篤を睨め上げてから行ってしまった。


「は?」









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- ナッちゃんってあだ名読者が読みやすいようにこのあだ名も変換できたほうがいいと思います (2020年10月3日 3時) (レス) id: 9a687a3599 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 真夏の少年待ってました!めっちゃキャラいいですね!!那須くんとの絡みが少ないものが多かったので嬉しいです! (2020年8月7日 2時) (レス) id: 8da083b7de (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして!!真夏の少年書いてくれて嬉しいです!!私も落ちはひだか君がいいです!! (2020年8月1日 19時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
ayu(プロフ) - はじめまして!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年8月1日 15時) (レス) id: 3c6e877405 (このIDを非表示/違反報告)
- 今日から始まりましたねオチは私的に飛貴くんがいいです (2020年8月1日 0時) (レス) id: 1c8b5a85be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:だいふくリンゴ☆ | 作成日時:2020年7月29日 19時

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