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第2話_その十一 ページ25









「うっわあ………………」


翌日、とんでもないニュースが飛び込んできた。


「牟呂由真が不倫…………」


アザカワ女子でお馴染み、牟呂由真と英語を担当する近藤の不倫報道である。

絶賛人気爆発中の由真と、既婚者である近藤の熱愛(?)というだけあって、その情報は一気に出回った。


「えぐ……」

「由真………………そんな……」


竜二は由真が好きだったらしい。随分と落ち込んでいる。


「…………という事もありまして、君が頑張って撮った動画は伸びるどころか視界にすら入ってない」

「現実突きつけんなよ」


いじめを抑制すべく、生徒会長である道史が撮影した動画は全く伸びず、そして何故か母親の奈津子が乱入した。


「………………あれ、どっか行くの」


と、道史は家とは真逆の方向へ歩いていく。
何かあったのだろうか、と慌てて追いかけた。

今思えば、いきなり草藪に突っ込んで行くAを追いかけてきた篤もこんな気持ちだったのかもしれない。


「家出する」

「は?」


ぎゅっと握った拳が震えている。
そして絞り出すように「もう我慢ならないんだ」と呟いた。


「俺、もうママの言うこと聞くのはうんざりなんだ」

「知ってる」

「昨日Aに言われてから考えてみた。
確かに俺は今までママの人形にすぎなかった。
俺だって自由になりたい」


彼なりに考えた結果だろう。Aだって、背中を押すだけ押しておいてそのまま放置なんて残酷なことはしない。


「で、どうするの?ウチ来る?」

「いや…………そしたらすぐバレて連れ戻しにくる」

「じゃあ野宿するしかなくなi…………あ」


どこにも泊まれる場所ないよ?と言いかけたが、ひとつだけ心当たりがあった。
最近仲良くなった親友が秘密基地にしている場所。「いつでも来ていいよ!」と言われていたのを思い出した。


「行こ」

「は?」


三平なら道史の悩みを解決できるような言葉をかけてくれるかもしれない。
ぐいぐいと道史の手を引いて、いつか子猫を拾った時に連れられた建物の前に来た。


「何でこんな所…………」

「たのもー」


立て付けの悪い扉を何度も叩く。
キイ、とそれが開くと、見慣れたメンバーが。
不審げに眺めてくる彼らには目もくれず、道史を肘でつついた。


「………………家出してきた」


はァア?!と、夜空に声が木霊した。







To continue…









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- ナッちゃんってあだ名読者が読みやすいようにこのあだ名も変換できたほうがいいと思います (2020年10月3日 3時) (レス) id: 9a687a3599 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 真夏の少年待ってました!めっちゃキャラいいですね!!那須くんとの絡みが少ないものが多かったので嬉しいです! (2020年8月7日 2時) (レス) id: 8da083b7de (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして!!真夏の少年書いてくれて嬉しいです!!私も落ちはひだか君がいいです!! (2020年8月1日 19時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
ayu(プロフ) - はじめまして!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年8月1日 15時) (レス) id: 3c6e877405 (このIDを非表示/違反報告)
- 今日から始まりましたねオチは私的に飛貴くんがいいです (2020年8月1日 0時) (レス) id: 1c8b5a85be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:だいふくリンゴ☆ | 作成日時:2020年7月29日 19時

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