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-(no.side)
「たでーま」
深夜。バイトを終えた難破が伍代宅へ帰ってきた頃にはAはもう既に眠ってしまっていて、彼を出迎えた伍代は、その口元に傷があるのを見た。
「どうした？」
「兄ちゃんのこと逆恨みしてる奴らとちっとな」
「大丈夫なのか？」
「おう、余裕だ余裕。心配すんな」
見る限りでは、口元の傷以外に外傷は見当たらない。言うまでもなく圧勝だったのだろうけど。別に深追いする必要もないか、と。伍代はそれ以上は何も言わなかった。
ぶんぶんと尻尾を振る松に構いながら椅子に座った難破は、家を出る前までAが座っていたソファーをちらりと見て問うた。
「姉崎は？」
「だいぶ前に寝た」
「ったく、めちゃくちゃ拒否ってたくせしやがって」
「睡魔には勝てなかったんだろうよ」
はっ、と小さく笑いを零しながら、ふたり分のコップを置いた伍代は言う。あれだけ盛大に揉めておいて、いざ風呂に入って布団にくるまると落ちるように眠りについた寝顔を思い出して、つい頬が緩んでしまう。…けど、少しの杞憂もあった。
「……俺以上に寝不足だったろ、あいつ」
「ああ。ちょっとずつ自己主張するようにはなってっけど、肝心なこと言わねえのは相変わらずだな」
肝心なこと…主に自分が困った時、Aはそれを他人に言おうとしない。迷惑かけたくないとか、自分でなんとかするとか、それは彼女の口癖みたくなっている。
元より共感能力が高く、誰かが傷ついたり落ち込んだりすると、当人以上にダメージを受けてしまう性格だ。難破と家族のいざこざを前に悶々と考えて、ひとりではとても寝付けなかったのだろう。
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リュウ - 続編楽しみに待ってます!! (12月19日 11時) (
レス) @page33 id: 6792b0e39f (このIDを非表示/違反報告)
mie - 本当に面白かったです！毎日更新を楽しみに、わくわくしながら最後まで読ませて頂きました！続編も楽しみにしています！応援しています◎ (12月19日 1時) (レス) @page33 id: b7654c3b50 (このIDを非表示/違反報告)
わーい(プロフ) - 初めまして、いつも素敵なお話をありがとうございます！そして続編…とても楽しみにしていた作品なのですごく嬉しいです！無理せずお身体に気をつけてくださいね(><) (12月18日 13時) (レス) id: 5c007e6399 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2023年12月4日 9時
