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「ちょっと強引すぎた気もしますけどね」
「あ？何がだよ」
意識が回想から現実に引き戻された。目の前の直樹くんは相変わらずきょとんとしていて、あれ全部素で言ってたのかって思うとなんとも恐ろしい。これは前々からずっと思ってたことだけど。
直樹くんが何気なく言った小さな言動ひとつで一喜一憂してるわたしがバカみたいだ。そしてどんな時も彼が一枚上手なので、慣れてるなぁ、と思うとちょっと悔しかったり。
「……あんま拗ねんなよ」
「拗ねてないです」
余裕そうな態度につい腹が立って、ぷいっと横を向く。自分で言ってて無理があるとは思うけど。わたしにも、我儘や理不尽を言いたい時だってあるのだ。
「まーまー悪かったって。こっち向けよ」
「いやです、その言い方は全く反省してな、っ！」
反省してないでしょ。そう言おうとしたのに。ほんの少しだけ彼の方を向いた隙に、後頭部に回った手がぐいっとわたしを引き寄せて。訳も分からないまま唇が重なる。その瞬間、わたしの頭は真っ白になった。
確か、最初は広島で。部屋を去る時に一瞬。だからこれが初めてではないけれど。今回はあの時とは違う。何度も何度も角度を変えて、食むように重なった。
触れ合ううちにたちまち頭の中は沸騰して、まともな思考ができなくなっていく。
「ん、っ……」
「はっ…………、口開けろ」
「へ……？」
漸っと離れたと思うと、熱の籠った声でそう言われて。指の腹で優しく唇を撫でられてはもう抗えない。
言われるがまま、僅かに開いた唇の隙間から、ちゅるりと舌をすくい取るようにもう一度。今度は深く、深く重なる。
なんてことない幼い触れ合いだったけど、その行為はわたしの脳みそをどろどろに溶かすには充分すぎるくらい刺激が強くって。
強く瞑った瞼の間から、熱い雫が滲み出す。するりと指を絡め取られて、びくんと身体が跳ねた。
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リュウ - 続編楽しみに待ってます!! (12月19日 11時) (
レス) @page33 id: 6792b0e39f (このIDを非表示/違反報告)
mie - 本当に面白かったです！毎日更新を楽しみに、わくわくしながら最後まで読ませて頂きました！続編も楽しみにしています！応援しています◎ (12月19日 1時) (レス) @page33 id: b7654c3b50 (このIDを非表示/違反報告)
わーい(プロフ) - 初めまして、いつも素敵なお話をありがとうございます！そして続編…とても楽しみにしていた作品なのですごく嬉しいです！無理せずお身体に気をつけてくださいね(><) (12月18日 13時) (レス) id: 5c007e6399 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2023年12月4日 9時
