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「これ以上直樹に近づくなら……」
「……オイ、てめえ！俺のツレによくもそんなこと…」
あからさまな嫌悪を向けられて傷つくっちゃ傷つくけど、里美さんの言いたいことも分かる。こんな穏やかそうな人なんだもん。きっと、不良だとか、そんな世界とは無縁で生きてきたはずだ。
だからこそ怖いし、大事な息子をそんな世界に生きさせたくないと思う。わたしも不良は怖いから、その気持ちは痛いほどに理解できた。
それでも伍代くんは眼光をギラつかせて彼女を威嚇する。そこでソファーから立った難破くんが、その頭に華麗なチョップを叩き込んだ。
「コラッ！」
「……何すんだよ」
「お前、自分の母ちゃんに『てめえ』はねーだろ」
「そ、そうですよ。里美さんは伍代くんが心配なんです。……わたしだって……子供がヤンキー連れてきたら目の前で縁を切らせます」
そしてわたしは腹を切ります。ショックで。
「なんだよお前偉そうに、食わして貰ってんのによ。ごめんなさいは？」
「は？」
「ごめんなさいって言え」
「しょ、小学生でも言えますよ」
「…………ガキか」
すとん。大人しくなった伍代くんは「ごめんなさい」は言わず、黙ってソファーに沈み込んだ。顔を上げると、里美さんがぽかんとしてわたしたちを見ている。
……あ、お母さんの目の前で伍代くんにお説教しちゃった。わたしみたいな陰キャが。
難破くんと顔を見合せたわたしは、とりあえずふたりで揃って「ごめんなさい」を言っておいた。
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みお(プロフ) - 面白くて一気読みしちゃいました！ (11月3日 2時) (
レス) @page39 id: 53a16e4f6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2023年11月1日 15時
