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この状況でふたりがわたしをどうしたいのか。嫌でもわかってしまって、最後の抵抗とばかりに足を踏ん張るけれど、ぐいっと腕を引かれて、先輩たちの前に放り出された。
「ごめんなさい！あたしら、これから行かなきゃならない所があって〜。でもこの子は大丈夫らしいんで！」
「フリーだし最近彼氏欲しいって言ってたし！ちょうどいいじゃん！」
「だよね！遠慮しないで行っといでよ」
「よかったね〜」
「ぁ、いや……！」
ね！とふたりしてわたしに迫ってくる。笑顔の裏に隠れたとんでもない圧力に、踏ん張ったはずの足から力が抜けていく。
彼氏が欲しいなんて言った覚えはないです！わたしはひとりで生きていたいんです！
なんて言える度胸はなくて、乾いた喉からは声のひとつも発せない。そしてぐいぐいと押されるまま、気づけばわたしは怖い男の人たちの輪の中にいた。
「ちょっと、……！」
「んじゃね！また後で！」
「楽しんで！」
トウコさんとアカリさんは、見てるこっちが気持ち悪いくらいの笑顔を浮かべたまま、わたしに押し付けた鞄を剥ぎ取って、颯爽と去っていく。そんな後ろ姿に、わたしはただただ絶望を募らせていた。
「ぁ、あ…っ…………！」
「君、なかなか可愛い顔してんね」
「オイこの子アレじゃね？1年の噂の美女！」
「お〜、高嶺の花のあの子か！」
(どの子ですか？！？！？！)
わたしが裏で何を言われてるかは知らない。けど、パッと顔を見て誰かわかるくらいには有名人らしい。わたしが震えていると、先輩たちは「俄然楽しみになってきたわ」なんて、気持ち悪くニタニタ笑いながらわたしを取り囲む。もう逃げ場はない。どうしよう、怖い。
「そんなビビんなくていいって。俺ら先輩後輩とか気にしねーし！な！」
「そーそー！ブレーコーだぜブレーコー」
「バカおめー、ぜってー意味違えだろ！」
「うるせえなてめえら！……な、とにかく、さっさと行こーぜ」
「っ！」
ゲラゲラと下品に唾を飛ばして笑いながら、1番身体の大きな、最初に声をかけてきた男の人が、わたしの腕を掴んだ。
これから一体何をされるのか。そしてわたしはどうなるのか。
“最悪”を考えれば考えるほど身体は震えて、声すら出せない状況で、咄嗟に身体が動いていた。
─────パシッ！
「あ？」
「………………あっ」
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みお(プロフ) - 面白くて一気読みしちゃいました！ (11月3日 2時) (
レス) @page39 id: 53a16e4f6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2023年11月1日 15時
